アイデアを検討できる相手がいますか?
炎上を未然に防ぐ相談の機会がありますか?
興味や関心を強く持ち続けていると、パッとアイデアがひらめく!
といったことがあります。
成功への展望が開けた!という確信が得られそうですが、
炎上騒動への一歩かもしれません(笑)。
ひらめきの後の始末が分岐点です。
ひらめきの検討 考え続けた成果
日常の予定や選択はその場その場、パターンで乗り切れます。
他方、中長期の課題やこれまで未解決だった問題は
考え続けた結果、ひらめきで展望が開けることもあります。
たとえば、人件費。
事業の経営で大きな課題です。
従業員・スタッフへの給与には会社負担の社会保険料もあり、
税金の負担以上に経営を圧迫することもあります。
なんとかならんかな?、という経営者の思惑は切実です。
解決へのひらめきに期待がかかります。
一方で、ひらめきが解決や成功ではなく、
炎上への一歩になることもあります。
ひらめきの検討 残業から副業へ。炎上騒動
2024年(令和6年)、内閣府が主催した政策アイデアコンテストで
炎上騒動が発生しました。
「賃上げを幅広く実現するための政策アイデアコンテスト」がテーマで、
「残業から副業へ。」というアイデアが問題視されました。
アイデアは以下の通りです。
- 従業員を定時まで給与で雇用して、
- 定時以降は個人事業主として外注することで、
- 企業の残業代や社会保険料を削減しつつ、
- 従業員の手取収入を増加させる
アタマを抱える思いつきでした。
書き間違いではありません。
税理士目線では、箸にも棒にもかからない思いつきで
呆然としました。
給与を外注化することで、企業の経費削減や税負担の軽減、
従業員の収入UPは計算上成立します。
中長期の経営判断として選択の余地があります。
他方、現状の雇用形態を抜本的に変更することなく、
机上の処理だけで問題を解決することはできません。
アイデアコンテストに提出されたアイデア(思いつき)は、
社会保険料や税負担逃れの付け焼き刃でしかありません。
ひらめきの検討 分かれ目で相談できるか?
「給与 外注」で検索してみると、今回の騒動の虚しさがわかります。
給与の外注化と税務リスクは、税務会計業界では定番の論点です。
好意的なアイデアとしてではなく、否定的な側面が強調されています。
考え続けた結果、アイデアがひらめくことはあります。
大切なことはひらめいた後の実行に至るまでの検討です。
ChatGPTなどのAIに相談してみることも可能です。
回答は穏やかな記述ですが、リスクに言及しています。
とはいえ、上記のようなやりとりには、
- AIへの適切なプロンプトを示すことができる
- AIの回答を誤読しない
といった条件なしでは猫に小判です。
上記のChatGPTでのやりとりでは実行段階の条件が曖昧です。
日常業務を机上の処理だけで外注化する小手先の手口と
中長期での外注化への移行との違いには言及されていません。
ChatGPTが税理士や社会保険労務士に相談することを勧めるのは、
アイデアの実行段階での検討の機会の大切さを示しています。
判断の分かれ目で相談できる相手がいることはリスク回避になります。
アイデアを実行に移していく段階で、税理士や外部の専門家が
協力できることがあります。
蛇足
アイキャッチ画像は「出穂」したばかりのイネです。
梅雨でも炎天下でも着実に成長しています。
お盆明けには刈り取り開始でしょうか?
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