経理の効率化を割り切ってとらえ直す!
脱・見えない化へ!
改善に先立って具体的な処理や効果を知ることも大切ですが、
一歩引いた目線でのとらえ方もわかりやすい面があります。
これからの経理処理をどうしていこうかな?
と考えるときのアプローチとは?
経理の効率化 選択肢とゴールが複数!?
実務と学習の大きな違いでは、
- 抽象的なゴールは単一でも
- たどり着くための選択肢が複数
ということがあります。
たとえば、個人事業主と確定申告。
暦年(1/1~12/31)の事業の決算を含めた経理処理を経て、
所得税や消費税の申告を行います。
抽象的には、事業→決算・申告・納税となります。
ただし、具体的な処理では所得税の場合、
- 青色申告(複式簿記)
- 青色申告(簡易簿記)
- 白色申告
と選択肢があります。
消費税は経営規模にもよりますが、
- 本則課税
- 簡易課税
- 「2割特例」
といった選択肢が設けられています。
税金の負担だけではなく、経理処理の負担も判断材料として
検討することになります。
申告・納税といった義務や売上除外・架空経費の計上というタブー
を別にすると選択肢は中立です。
とはいえ、直感的な選択と現実がズレることもあります。
経理の効率化 見えない化に陥る!?
事業を始めたばかりの経営者の場合、
- とりあえず領収書やレシートは確保!
- ノートに売上や経費をメモ
という方は少なくありません。
上記の処理をとっていれば決算・申告で立ち往生
という事態は避けられます。
副業や事業規模が小さく借入や設備投資も少ないのであれば、
それほど困らない印象です。
事業開始から何年も経ってくると、かえって自信がもてる
かもしれません。
一見悪くなさそうな状態ですが、「見えない化」に陥っている
といった可能性もあります。
たとえば、売上の管理。
取引が継続したり、増えたりしていくと管理や分析の対象
となってきます。
売上の細目や得意先ごとのデータの集計が必要になります。
あるいは売掛金の管理。
回収が不規則だったり、長期にわたる場合には管理が重要です。
「売掛金」は損益計算書ではなく、貸借対照表の科目です。
損益計算をしっかりしていても実態はわかりません。
ノートや表計算ソフトで独自に管理をすることもできますが、
- 集計
- 転記
- 修正
といった面で別途処理が増えます。
経理処理の質を保つためには一貫性の維持も必要です。
上記の例では、売上や売掛金の管理のための別処理も可能ですが、
会計ソフトの補助科目の利用で済むかもしれません。
経理の効率化 もっとできることは?
直感的に必要だと思える最低限の経理処理は、
売上と経費の集計といえます。
間違いではありません。
ただし、上記の割り切り方では、
- 入力・転記・集計が非効率
- 勘定科目ごとの管理・分析が非効率
- 貸借対照表科目の影響がわからない etc.
と経理の効率性でも経営の管理でも見失ってしまう
といった残念な事態があります。
現状の肯定や否定ではなく、
- 経理処理でもっとできることはないか?
とシンプルに割り切った見直しがおすすめです。
「瓢箪から駒」は身近にあるかもしれません。
蛇足
瓢箪にはのほほんとした表情が感じられます。
食欲を感じさせない不思議な印象です。
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