相続税申告に効率化は無縁か?
相続人目線でのオンライン化のメリットとは?
法人税や消費税と違い、相続税の申告と「効率化」は
ちょっと距離感を感じるかもしれません。
とはいえ、税金の申告だけでなく、申告や手続きなどが
次々にオンライン化されています。
相続税と効率化という視点も強まってきています。
相続税オンライン 低調なオンライン利用?
国税庁が毎年「e-Taxの利用状況等について」という報告を公表しています。
税金の申告や納付に際してのオンラインでの手続き状況を
簡潔にまとめた報告です。
2024年(令和6年)10月、令和5年度分の報告が公表されました。
税務申告でのオンライン利用割合が高まっています。
とりわけ税理士が関与する可能性の高い法人税では顕著です。
他方で、相続税申告ではオンライン利用割合が低調です。
相続税オンライン 誰にとっての効率化?
純金の申告と一口に言っても申告書などは一律ではありません。
また、法人税や消費税などの事業者が継続して関わる税目と
相続税では対応ややりとりのテンポが異なります。
事業・経営では税務申告に限らずオンライン処理と効率化は
多方面でつながっています。
たとえば、キャッシュレス決済やペーパーレス化。
銀行の店舗やATMが少なくなり、郵送による資料が不便となり、
オンライン利用が受け入れやすくなっている面があります。
他方で、相続税申告ではオンライン利用による効率化が
相続人目線ではピンとこないかもしれません。
税理士と税務署間だけでオンライン化すればよいのでは?
という誤解もありそうです。
オンライン利用による効率化は相続人にとってもメリットがあります。
オンラインでのやりとり、メールやZOOMの利用などは
時間と距離の制約を緩和できます。
相続税オンライン 申告だけじゃない相続の手続き
相続税の申告は相続開始から10か月以内です。
分割協議書をつけて期限内に申告することで、
- 配偶者の税額軽減
- 小規模宅地の評価減
といった納税者に有利な申告ができます。
税理士は税務相談や申告書作成、申告の代理はできますが、
遺産分割は相続人のみで行なうことになります。
相続人間でのコミュニケーションが大切です。
分割協議を含めたやりとりを限られた期間内で行う場合、
オンライン化による効率化が有効となります。
税理士への依頼、やりとりでもオンライン利用は有効ですが、
相続人間で解決すべき課題でもオンライン利用は魅力があります。
相続税の申告だけでなく、相続手続きでの相続人間のやりとりで
オンライン利用がおすすめとなります。
蛇足
アイキャッチ画像は私の晩御飯の秋茄子です。
ちょっととろけるような食感が魅力です。
今秋ラストの秋茄子になりそうです。
<ご案内>
■林友範税理士事務所
■災害と税金の情報
■確定申告のご依頼も受付中!