土地と税金の関係が強まります! 住所・地番・不動産ID・税滞納!?

土地の重層的・多面的な取り扱いを知ると重要性がわかります。

土地と税金 小学生でも知っている

小学校での租税教室で知っている税金を尋ねると、
消費税がトップにきます。

ちょっと意外だったのは、固定資産税。

地方(石川県)で持ち家率が高い地域のためか、
家庭でも話題になるのかもしれません。

土地が関連した税金では、

  • 所得税
  • 相続税
  • 固定資産税

とメジャーな税金が並びます。

ややマニアックな、一般的ではない税金では、

  • 不動産取得税
  • 登録免許税

といったものがあります。

予想できそうですが、土地と税金に関連した役所は、

  • 国税庁(税務署)
  • 法務省
  • 国土交通省
  • 総務省
  • 自治体

と広がりがあります。

土地と税金 住所・地番・不動産ID

関連する役所が増えると同じ土地でも管理に違いが出ます。

具体的には位置情報の表示の違いです。

日常的な位置情報は「住所」があります。

土地というよりも郵便配達のための位置情報といえます。

「地番」は番地と誤解されそうです(笑)。

番地は住所情報に含まれます。

「地番」は土地の登記管理のための位置情報といえます。

同じ土地でも「住所」と「地番」が一致するとは限りません。

誰がどうみてもわかりにくい印象です。

そのためか「ブルーマップ(ゼンリン)」といった地図情報も
作成されています。

重曹的かつ多面的な土地の位置情報が一覧できます。

以前紹介した「不動産ID」は多岐にわたる土地(不動産)の情報を
円滑に利用するために、今後期待されます。
(住所表示ってどれが正しいのか? 不動産IDとは?)

取り扱いのややこしい土地や住所の情報であっても、
目的や運用次第でスムーズに利用できるなら魅力です。

とはいえ、それも一般人(納税者)だけの利便性に限りません。

土地と税金 課税追跡網!?

某市役所保険年金課で国民健康保険の徴収に従事したことがあります。

国民健康保険料の滞納が続いている世帯を訪問して、
保険料の納付を促す業務でした。

対応に困ったことの一つに転居(引っ越し)がありました。

訪問してみると、空室や更地(笑)。

住所や地番がわかっていても、当事者とひもづいていないと
問題は解決できません。

人と住所との情報のつながりが、今後強化される方向です。

日本郵便が業務上把握した情報を自治体に提供する仕組みを
総務省が進めています。

郵便局は23,000以上あります(2022年3月末)。

重層的で多面的な土地の情報が集約化されるだけでなく、
人の位置情報(住所)も連携されるわけです。

住所や地番が別個に存在する縦割り行政にもどかしさを感じます。

その一方で、制度や仕組み・システムが整うことで、
税金などの負担や責任の所在もよりはっきりしそうです。

 

蛇足
国民健康保険料の徴収では国税徴収法が裏付けとなります。
山口県阿武町が給付金事業で4630万円を誤送金した問題でも
お金の回収に国税徴収法が用いられました。

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