貸借対照表や資産と言われて
目が泳いでいませんか?
目が泳ぐと、眠気にたどり着きます(笑)。
鳴き声は目が覚めそうですが…
資産で眠気 前のめりの損益、眠気の貸借?
税務会計業界で応対するお客様といえば経営者です。
個人事業主であれ、会社の社長であれ応対には
気を遣います。
私は毎月の処理や決算処理の後での報告の際の
社長の表情の変化を注意してみています。
経営状況や業績の報告の内容とは別にして、報告対象の
種類によって社長の表情が明らかに変化します。
損益計算書の報告では、
- 目がカッと開き
- 姿勢が前のめりになり
- 損益の動向を指差し確認
と集中していることが傍目からも明らかです。
一方、貸借対象表…
目が虚(うつ)ろに泳ぐことが少なくありません(笑)。
「そっち(貸借対照表)はいいよ」と言われることもあります。
資産で眠気 お金からスタート
貸借対象表(たいしゃくたいしょうひょう)は字面からも
近寄りがたい印象かもしれません。
貸借対象表は、事業の財政状態を表しています。
貸借対照表をざっくりおさえるなら、
- 資産
- 負債
を確認することになります。
負債は資産に比べて直感的にわかりやすい印象
があります。
- 買掛金
- 未払金
- 借入金
上記はどれも将来の支払対象、お金の支出対象
という点で共通です。
これに対して資産はごちゃごちゃしている印象
かもしれません。
事業のスタートから資産をとらえると見通しが
良くなります。
事業開始時に1,000万円あった場合、仕訳では
- お金 1,000 / 資本金 1,000
と処理します。
お金1,000という資産があるわけです。
事業用の機械を400万円で買った場合、仕訳は
- 機械 400 / お金 400
という処理になります。
お金は、1,000-400=600と減りますが、資産全体では
- お金 600
- 機械 400
と総額では変化していません。
お金という資産が機械という資産に変化した、
振り替えられたわけです。
加工の外注で300万円の売上があり、翌月入金ならば
- 売掛金 300 / 売上 300
とお金を請求している売掛金が資産として表示されます。
このときには売掛金が資産を増加させています。
- お金 600
- 売掛金 300
- 機械 400
貸借対照表の資産はごちゃごちゃと抽象的と
敬遠されがちです。
しかし、資産のなかみは上記のような事業活動の
成果の累積です。
資産で眠気 リアルが累積
貸借対照表が損益計算書よりもわかりにくいのは、
- 損益計算書よりも抽象的な印象
- リアルが累積している
という点です。
抽象的な印象は、勘定科目のなかみを確認すると
具体的な取引が思い浮かびます。
取引のリアルな累積は単年(1年)の貸借対照表だけでなく
引き継がれます。
(上記の例では、機械を買った場合)
経営の損益状況の推移をとらえるときには、
過去3~5年の損益計算書を並べて比較します。
同じように貸借対照表も期間比較の対象です。
- 資産や負債の規模(金額)
- 資産や負債のなかみ
上記の過去から現在の変動は経営の変化を表します。
眠気を感じさせないリアルなデータです。
蛇足
経営を続ける限り、事業の成果は貸借対照表に累積します。
資産は会計処理の仕訳や振替を知っていると、
わかりやすくなります。
(会計処理の「仕訳」を理解していると経理がわかりやすくなります!)
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