相続税申告まで相続人と合意を確認する!
未分割での想定外の負担を回避する!

「帰宅するまでが遠足」は学習済みのはずです(笑)。

大人になっても役に立つ知恵だったりします。

慣れるはずのない相続と申告だからこその注意もあります。

季節限定のどら焼き「宝達」(森八 金沢市)

申告まで合意 揉めても合意へ!

親や兄弟姉妹といっても、お金が絡んでくるとこじれる
といったことはありえます。

相続開始後の遺産分割もそうした事態が想定されます。

相続開始以前には言い難かった個々の事情が表面化して、
遺産分割での重要な争点となります。

他方で、相続税申告が歴然としてある場合、

  • 申告期限を守りつつ、
  • 相続人間での合意をとりつける

といった課題と向き合うことになります。

相続税には税負担を緩和する仕組みもあります

  • 配偶者の税額軽減
  • 小規模宅地の特例

相続人にとって逃せない仕組みですが、無条件には利用できません。

相続人間での合意が必要となります。

申告まで合意 調停成立でホッと…

遺産分割協議は相続人間で行います。

とはいえ、すんなり話し合いがまとまるケースばかりではありません。

家庭裁判所での「調停」により話し合いの場を設けて、
合意にいたる選択肢もあります。

調停の準備、毎月の家庭裁判所での話し合いと負担はあるものの、
遺産分割への合意は必要です。

調停が成立すれば、家庭裁判所で調書が作成されます。

調書は遺産分割協議の合意をとりまとめたものであり、
相続税申告で活用できます。

相続税申告に向けて大きく前進できます。

申告まで合意 未分割で誤算!?

調停で遺産分割が成立した後であれば、心置きなく申告
といきたいところです。

一方で、申告までは気が抜けない状況が続くかもしれません。

相続税の申告は、相続人が共同してもできますが、
個々の相続人で申告できます。

相続人間での齟齬のない申告を貫徹する面では不安が残ります。

また、調停で全ての遺産の分割を対象としていなかった場合、
未分割の状態で申告する可能性も出てきます

調停が成立した後に判明した財産等がある場合には、
別途分割協議の対象となります。

相続人全体での相続税総額に変化がない場合であっても、
分割次第では個々の相続人の税負担は変動します

相続税申告は申告・納税まで行って完了です。

分割協議や調停で相続人間の合意を得られた場合であっても、
申告までは気を抜かないことがおすすめとなります。

 

蛇足
アイキャッチ画像は森八(金沢市)のどら焼き「宝達ほうだつ」です。
加賀藩の御用金山「宝達山(能登地方)」に由来した名称です。
能登栗の表記もみえますね。

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