副業向けの動画販売を止めた理由とは?
税務会計サービスを続けるための試行錯誤

始める動機もあれば止める理由もあります。

応援したい気持ちと手法を変えることの折り合いも
試行錯誤の一環です。

次の展開を想定している?

副業を応援 始めた動機

税理士の仕事を帳簿・決算書・申告書の作成だけでとらえると
いまいちパッとしません。

私は税理士を事業者・経営者のサポーターだと思っています。

お金の関連している不安や課題を解決していく過程で
応援していく立場だと思っています。

顧問契約している場合であれば、サポートを継続できます。

切れ目のない支援になります。

とはいえ、そうしたサポートを続けるためには請求がともないます。

副業段階で確定申告が必要だが費用負担を抑えたい方にとって、
税理士の継続的なサポートは割高です。

「副業から始める確定申告セミナー」動画の販売を始めた背景には
副業と確定申告の両立をコスパ面で応援したい動機がありました。

副業を応援 止めた理由

2021年・2022年は動画を作成して、サイトで提供していました。
 (副業から始める確定申告セミナー動画を作った理由)

双方向でのサービス提供ではないものの、2時間近くの動画であり、
申告には困らない内容でした。

価格は5千円とコスパでは応援セールでした(笑)。

2023年も前年分をマイナーチェンジして動画の提供はできましたが、
取り止めました。

理由は副業を事業としてより税負担軽減に利用する手法です。
 (副業の所得区分が通達で整理されました!)

副業であっても簡易簿記(単式簿記)での帳簿作成により
青色申告の特典が享受できます。

他方、給与所得者が副業を赤字状態にして事業所得で申告すると、
所得税の負担がトータルで少なくなります。

家事按分による経費を実態よりも甘く計上することで、
副業を帳簿上赤字にできるといった風潮もありました。

私はそうした経理処理や税務相談を受けたことはありませんし、
勧めたこともありません。

一方で、セミナー動画は制作したコンテンツが独り歩きする、
誤解を招きかねないリスクがありました。

副業であっても事業活動として応援したいという制作・提供意図が
必ずしも伝えきれない状況となりました。

また、2023年(令和5年)10月からは消費税インボイス制度が始まりました。

「2割特例」での消費税申告は複雑な処理ではありません。

反面、消費税は手続き上トラブルの多い税目です。

限られた時間のセミナー動画だけではフォローしきれない
と判断して動画提供を取り止めました。

副業を応援 応援を続けるための試行錯誤

事業・経営にはお金に関連した不安が続きます。

個人であれ法人であれ、年1回は税務申告が必要です。

私は税理士として事業者・経営者のサポートを続けていきます。

基本的には毎月や定期的なサポートを軸にしています。

とはいえ、提供するサービスに柔軟さも用意できます。

確定申告の「年一」でのサービスは、

  • 事業での確定申告が必要な方ではあるが、
  • これまで税理士との接点がなかった方に
  • これからの会計・税金への対応の見直しのきっかけ

といった機会になるように考えています。

事業者・経営者のサポーターとして税務会計サービスを提供することは
税理士にとって試行錯誤の連続です。

 

蛇足
アイキャッチ画像はは散歩中にみかけた猫です。
冬の寒空のなか農道にたたずんでいました。
撮影直後にダッシュで駆けていきました。

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