雑費を勘定科目で使わない理由 成果を残念にしない!

一つ一つは悪くないのに揃えてみると残念、
という矛盾もあります。

雑費は残念 帳簿作成は一時しのぎでも進められる

経理の帳簿作成というとお金のデータを扱うので、

  • 厳密に
  • きっちりと
  • 間違いなく

処理する必要がある印象が強いと思います。

事業の動向を左右する決算や税務申告では、
ミスを減らすために何度も確認をします。

決算や申告では、上記の重々しいイメージが合致します。

その一方で、日々の経理では必ずしも厳重な処理をしている
とは言い切れません。

ちゃらんぽらんでいいわけがありませんが(笑)、
「とりあえず」や「一時的な」処理の選択はあります。

お金のやりとりでは「仮受金」・「仮払金」といった
勘定科目で処理を進めて、後日訂正することもあります。

上記のような後日の訂正を予定しない、ざっくりした処理には
「雑費」勘定を使った処理があります。

雑費は残念 揃っている・悪くない、そして残念

支払の金額が小さく、重要性が乏しい場合には「雑費」
という勘定科目で集計できます。

もちろん経費ではあるので、支払の裏付けとなる領収書やレシート、
無い場合には出金伝票を残す必要があります。

また、支払金額が小さいからといっても概算ではなく、
支払ごとに計上していく必要があります。

一見すると、経費での雑費勘定の使用は問題ありません。

雑費勘定を使った処理でも決算にいたる経理処理や税務申告では
問題がありません。

とはいえ、可能な限り雑費勘定での処理はおすすめしません

他の経費での勘定科目と同じほどの労力をかけても、
残念な成果になりそうだからです。

雑費は残念 事業の特徴と比較の確保

経理、帳簿作成で使う勘定科目には、

  • 経営の実態に即した勘定科目で
  • 継続して

使用します。

目前の経理処理や税務申告のためというよりは、
期間比較のための勘定科目の選択といえます。

事業活動が続いていくと、取引内容や金額が変化します。

目前の処理だけに集中していると、変化は見逃しがちです。

そうしたなかでも、変化に気づけるようにするためには、

  • 信頼できるできるデータ
  • 比較可能なデータ

がないと不都合です。

金額が小さいからといっても、塵も積もれば山となります。
(支払手数料が膨らんでいませんか 新たな固定費かも!?)

雑費勘定は経理処理や税務処理としては機能しても、
経営の分析ではブラックボックスを残すかもしれません。
(ざっくり始める経営分析とは? 並べる・引算・割算だけどできない!?)

雑費勘定での処理が常態化しているならば、
かえって見直す余地もありそうです。

 

蛇足
「どんぐり」はブナ科のカシやナラ、カシワなどの実の総称です。
かたちや大きさに違いがあることも納得です。
冒頭の写真のどんぐりが落ちていた公園には、
下記の看板がありました(笑)。

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