その依頼先はホンモノの税理士ですか?
よく知っている方にご用心!
季節性のトラブルがあります。
毎年2月以降は花粉症のトラブルの時期ですが、
確定申告関連でのトラブルもあります。
ちょっとした知識と確認で自衛できます。
その依頼先は? よく知っている方?
日本語の表現の面白さと曖昧さは紙一重のときがあります。
たとえば、「よく知っている」という表現。
- 詳しく知っている・充分に理解している
- 顔なじみ・昔からの付き合いがある
上記の意味は状況次第では一致していることもあれば、
全く違う!ということもあります。
些細なことであれば目くじらを立てることもありません。
一方で、きっちり違いをつける必要ときもあります。
その一つが税務申告での依頼先です。
毎年、冬の確定申告の時期になると、
- 税金のことを「よく知っている方」
の噂がちらほら聞こえてきます。
税理士は税務会計の専門家です。
ただし、「よく知っている方」と遠回りな紹介はされません。
税金のことを「よく知っている方」とは?(笑)
その依頼先は? お金の支払先は?
確定申告は知識や経験の乏しい方には厄介な処理と手続きです。
反面、知識や経験次第では申告の処理は手掛けられます。
帳簿から決算書・申告書までは知識・経験とパソコン1台で
とりあえず作成できます。
個人事業主にとっては不慣れな申告の処理は負担となります。
そうしたときに、「よく知っている方」は助け舟にみえるかもしれません。
「よく知っている方」は、
- 低額の支払いで
- 依頼主に意見することもなく
- 淡々と申告処理を済ませる
といった特徴があるようです。
税理士のようにあれこれ細かい確認はとらないようです。
その一方で、「よく知っている方」は、
- 申告書に「署名」しない
- 申告書の代理送信をしない
- 申告処理以外の税務相談には応じない
といった対応しない面も目につきます。
ことばを補うと、「よく知っている方」には
- 申告書に「署名」できない
- 代理送信する証明カードを有していない
- 税務相談に応えられない
という「にせ税理士」という実態があります。
にせ税理士行為は税理士法違反といった犯罪となります。
その依頼先は? 依頼前の確認で自衛できる!
にせ税理士へうっかり依頼してしまうことがあるかもしれません。
たとえば、知人からの紹介。
税理士への依頼ルートでは知人からの紹介が目立ちます。
紹介ルートは情報の選別がなされている印象があります。
とはいえ、それでも「にせ税理士」に依頼してしまうこともあります。
確定申告が済んでしまえば誰でもOKとは言えません。
たとえば、税務調査。
納税者以外では税理士しか立ち会えません。
紹介と低価格だけを依頼の基準にしてしまうことで、
後々の代償は大きくなります。
にせ税理士へのうっかりした依頼ミスは自衛できます。
依頼する前や報酬を払う前に確認することがおすすめです。
確認対象は以下の通りです。
- 税理士証票
- 電子証明書カード
- 日本税理士会連合会検索サイト
名刺は誰でも作れるのでアテになりません。
税理士のバッジは目印ではありますが、判別できないかもしれません。
上記以外では、
- 報酬の振込口座
- インボイス登録番号
報酬を現金の手渡しにこだわったり、消費税のインボイス登録をしていない
といった場合には確認を強める対象となります。
にせ税理士については税理士法違反となります。
国税庁でも税理士会でもにせ税理士の情報を受け付けています。
確定申告の処理や手続きを依頼することも経営判断です。
経営判断である以上は取引先・取引相手の確認は基本的な事項です。
依頼と合致する成果ための税理士か否かの確認が必要です。
「よく知っている」方は判断の基準とはならないので、ご注意ください。
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