税金の計算に強くなるコツとは?
段階・何から何を・何の%?で見通しと影響を把握する!
税金の計算には対数関数や微分、ベクトルなどは
一切出てきません。
いわゆる加減乗除だけで済みます。
にもかかわらず混乱必至だったりします( ̄~ ̄;)
ちょっとしたコツを押さえておくことがおすすめです。
計算を強化 用語と数字に酔う?
お客様や相談者と会計や税金の話をする際には、ゆっくり話すようにしています。
うっかり勢いよく話し始めると、聞いている側は話を理解することと、
申告書の用語や数字の往復で混乱してしまいます。
用語と数字で酔ってしまうともいえます。
効果的な酔い止めが必要です。
まず、全体像を把握することが優先です。
パネル図などで計算過程を整理してみると、落ち着きを取り戻せます。
(処理の全体像を図解で把握しておく!)
落ち着いたところで、計算を確認していくわけですが、
力点の置き方が大切です。
計算を強化 段階・何から何を・何%?
税金の計算に強くなるといっても、電卓のタイピングは関係ありません。
パソコンのキーボードのタッチタイピングの速さや精度も無関係です。
税金の計算に強くなるためには、
- どの段階の計算をしているのか?
- 何から何を求めているのか?
- 割合(%)を使った結果の影響は?
といったことを確認しておく必要があります。
たとえば、所得税の計算。
事業所得者が所得税を計算しようとする場合には、
- 事業の会計 売上-経費=利益≒所得
- 事業の所得税 (所得-所得控除)✕税率=所得税
と段階を経る必要があります。
経費も所得控除も差し引く対象ですが、「段階」が異なります。
一つの税金でも複数の計算の選択肢がある税目もあります。
たとえば、消費税の計算のスタートライン。
- 本則課税 (受け取った消費税)-(支払った消費税)
- 簡易課税 売上高・事業区分
「何から何を」計算するのか整理しておくことで、無内容な計算を回避できます。
税金の計算では、「課税の対象✕%」という構造が登場します。
所得税や法人税であれば、「所得✕税率」でゴールです。
他方、相続税ではかけ算が2回登場します。
相続人全員に対する相続税の総額の計算を行った後で、
遺産分割に応じた相続税額の配分を計算します。
- 課税遺産額✕相続税の税率(%)
- 法定推定相続人ごとに計算
- 相続税の総額✕遺産の分割割合(%)
- 各相続人が負担する相続税を計算
かけ算といったシンプルな計算ですが、段階や対象や割合を誤解すると、
意味をなさない結果だけが残ります。
計算を強化 見通しと影響を把握する
税金の仕組みは複雑です。
加えて申告書の作成も税目ごとにテクニカルな要素があります。
他方で、税金の計算の仕組みを理解して留意しておくことで、
見通しを立てたり、影響を検討することができます。
税務申告ソフトのように詳細な計算ではなくとも、
Excelや手計算・暗算でも大勢を把握することは可能です。
不安を抱えながら検討を進めることは困難です。
ザックリとでも仕組みを理解することがおすすめです。
蛇足
アイキャッチ画像は散歩中にみかけたヤマゴボウです。
舗装の間から生えており、禍々しい色合いです(;´Д`)
田舎では頻繁に見かけますが、毒性は強いそうで要注意です。
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