「確定申告のお知らせ」がないときの対処法とは?
デジタル・オンラインで対応!

「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を覚えていますか?

トラブルのときほど必要性が実感できる例かもしれません。

はがきがない!? 発送されない!?

確定申告の処理の迅速性は資料収集の網羅性と早さが決め手です。

計算や転記の処理は税務ソフトで解決できます。

給与所得で年末調整済み、医療費控除での還付申告といっても、
肝心の医療費額がわからなければ処理は停滞します。

個人事業主であれば所得税でも消費税であっても
申告する状況は異なります。

「確定申告のお知らせ」はがきはそうしたデータの確認に
有効な資料となります。

所得税であれば、

  • 申告の種類‐青色申告 or 白色申告
  • 予定納税額
  • 振替納税

消費税では、

  • 「簡易課税制度選択届出書」の提出
  • 「課税事業者選択届出書」の提出
  • 中間納付税額
  • 振替納税

と納税者ごとの申告に必要なデータが記載されています。

前年に確定申告をして、今年も確定申告が見込まれる方に発送されます。

ただし、発送されない例外もあります。

たとえば、「令和6年能登半島地震」。

被災地である石川県・富山県は国税の申告期限が一律延長されました。

さらに「確定申告のお知らせ」はがきも発送されないことになりました。

はがきがない!? デジタル・オンライで確認

「確定申告のお知らせ」はがきは地味な資料ですが、無視できない資料です。

申告期限が延長されたとはいっても、適正な申告の必要性は厳然としています。

上記の公表資料では「確定申告のお知らせ」はがきが発送されないフォローとして、
下記のアナウンスもされています。

e-Taxによる電子申告をしている場合には「お知らせ」はがきの内容は
オンライで確認できるわけです。

具体的には、「確定申告書等作成コーナー」や「マイナポータル」での
確認が可能です。

「確定申告書等作成コーナー」では、

  • マイナンバーカードの利用
  • ID・パスワード方式

でアクセスすると関連データが確認できます。

「マイナポータル」でも同様の確認がとれます。

マイナンバーカードを利用してログインします。

マイナポータルの「ホーム」→「おかね」→「確定申告の事前準備」に進みます。

「確定申告の事前準備」よりアカウント連携でデータを取得できます。

「外部サイトとの連携」より「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」に進みます。

マイナポータルから外部の「e-Tax」に移り、「マイページ」に進みます。

「マイページ」内で「各税目に関する情報」より所得税と消費税のデータを確認できます。

はがきがない!? 申告もデータの確認もDX!

「確定申告のお知らせ」はがきといった資料の確認だけをとっても、
申告の処理には支障となります。

一方、e-Taxによる電子申告で前年に確定申告をしていれば、
動揺は大きくありません。

「DX(デジタルトランスフォーメーション)」はとっつきにくい印象ですが、
生活や取引全般のデジタル・オンラインの利用での底上げが共通しています。

確定申告といった特定の処理だけでなくデジタル・オンラインの利用は
トラブルやイレギュラー対応にも役立ちます。

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蛇足
「お知らせ」はがきも無ければ、電子申告もしていない場合、
どうすりゃいいのか?といった疑問が残ります。
現状では過去の資料や税務署への問い合わせで確認となります。

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