相続土地国庫帰属法のねらいって何でしたっけ? いらない土地だから確かめておく!
税金絡みだと「相続」に関わる役所は多いんです。
国庫帰属法 お役所とキャラ
お役所のイメージというと、
- お堅い
- 手続き
- 書類
- 縦割り etc
と近寄りがたい印象が並びます。
そうした印象を払拭しようという流れもあるようで、
お役所ごとにマスコットキャラクターがみられます。
たとえば、国税庁。
電子申告(e-Tax)の推進するキャラクターとして「イータ君」。
税務相談のチャットボットのキャラでは「ふたば」も定着しています。
総務省の管轄しているマイナンバーでは「マイキーくん」。
ローカルなキャラとして近畿財務局の「Kinki CATs」
法務省でも「トウキツネ」がいます。
イータ君がe-Taxを推進のキャラクターであるのと同じように、
トウキツネは不動産登記推進のイメージキャラクターです。
国庫帰属法 正式名称と位置付け
2023年(令和5年)4月27日より「相続土地国庫帰属法」が
スタートします。
「土地」や「国庫(こっこ)」や「帰属(きぞく)」の単語だけをみると、
いらない土地を捨てるための制度と早合点しそうです。
現行制度では土地は捨てられません。
相続土地国庫帰属法でも対象となる土地は、
- 相続等により取得した土地所有権
と限定されています。
相続した土地を政府に引き取ってもらうというと
相続税での「物納」を連想しそうです。
物納は相続税の納税の一環としての仕組みです。
相続土地国庫帰属法は所有者不明土地への対処(予防)なので、
制度上の位置付けが異なります。
国庫帰属法 ハードルがある理由
相続土地国庫帰属法では対象とならない土地が示されています。
さらに制度の利用はタダではありません。
制度のねらいは所有者不明土地が増えることの予防です。
相続税の納税負担とは分けて検討する仕組みとなります。
国庫帰属法は申請さえすれば利用できるわけではなく、
法務大臣(法務局)による審査・承認が必要です。
その上で10年分の土地管理費相当額の負担金の納付となります。
相続土地国庫帰属法を利用する機会は相続開始後となりますが、
検討や申請・承認には時間がかかることが予想できます。
相続開始以前からの土地の所有権を含む状況を確認しておくことは、
相続による相続税だけでなく、国庫帰属法の利用にも有効です。
蛇足
中性的な印象の多いお役所のイメージキャラクターですが、
国税庁の「ふたば」は女性とはっきりしています。
ただし、「ちゃん」や「さん」といった敬称がありません。
女性キャラの呼び捨ては言いにくい印象があります。
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