不動産の相続は税金・登記だけじゃない!?
山林・森林の届出も!?
地価の高い都市部の不動産の相続は大変だなー
と他人事のように眺めていました。
地価とも税金とも関係ない手続きがあったりと、
地方でも油断できません。
山林・森林届出 税金と登記だけじゃない!?
相続財産ということばからは、
- 争族
- 遺産分割
- 租税回避スキーム
- 犬神家の一族 etc.
といった連想が働きます。
申告・納税に関わる方が限定的でも耳目を集めやすい
といった性格の税目です。
不動産、とくに収益性が期待できる土地であれば、
税負担にも売却益にも関心が集まります。
一方、不動産には「負動産」の側面もあります。
事情があり空き家や空き地となっている場合でも、
- 相続税
- 固定資産税
といった負担の義務だけでなく、
- 登記
- 所有者としての管理
という負担もについて回ります。
相続財産とはいえ資産管理の負担は軽くない
ということがわかります。
山林・森林では、さらに手続きを要するかもしれません。
山林・森林届出 自治体への届出
相続や不動産が関連する役所といえば、
- 税務署
- 法務局
といった役所が思い浮かびます。
山林・森林の相続では、
- 林野庁
- 地方自治体
といった役所も加わります。
まず、林野庁。
- 「森林の土地の所有者届出制度」
聞きなれない制度です。
対象者が個人・法人、入手した土地も売買・相続と幅広くとられています。
手続き期間や書類は以下の通りです。
森林といっても必ずしも制度の対象とは限りません。
具体的には自治体に照会することが確実なようです。
「地域森林計画対象民有林(5条森林、森林法)」かどうかを確認します。
「○○ 森林 相続」といった検索をすると自治体の窓口がわかります。
なお、届出をしない場合、10万円以下の過料が課されることもあります。
山林・森林届出 相続人は知っていたか?
山林・森林(以下ヤマ)の相続はピンとこない相続対象かもしれません。
相続人だけでなく、被相続人ですらも…!?
私は石川県に住んでいます。
山麓に近い地域だと、
- ウチにはヤマがある
というセリフの後で、
- どこにあるかさっぱりわからん(笑)
といった年長者のオチは珍しくありません。
ヤマは宅地などの地目に比べて関心が薄い可能性があります。
相続が開始後に、被相続人でさえも曖昧にしていたヤマの管理と
向き合うことになります。
「森林の土地の所有者届出制度」の手続き以前の段階で、
確認すべき事項が多々あるはずです。
相続対策や生前対策といった相続開始後だけを対象とせず、
ヤマといった資産としての管理に目を向けることになります。
雪国では現地の確認に季節の制約があります。
早めの対応は無駄にはなりません。
蛇足
ヤマの確認といっても、登山とは限りません。
山麓部だと案外住宅と近かったりもします。
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