どうして税理士が国税庁のパンフレットを使うのか? 敵・味方じゃわかりません!
敵・味方、という区別が混乱の原因にもなります。
どうして税理士が? 手抜きでも癒着でもありません
「記帳指導」を担当しているお客様から微妙な表情(?)を
されたことがあります。
記帳や税務申告の仕組みの解説にあたって、
私が国税庁が作成したパンフレットを利用
していたためです。
記帳指導が税理士と税務署のコラボ企画とはいえ、
私のように積極的にパンフレットの利用をすすめると
違和感を感じられる方もいらっしゃるようです。
税理士と税務署というと、
- 水と油
- 敵対関係
といった印象があるからかもしれません。
あるいは、この税理士(私)が、
- 記帳指導をなめて手抜きをしている
- 税務署と癒着している
というハズレの税理士と思われたかもしれません。
誤解です(笑)。
税理士である私が国税庁が作成したパンフレットの利用をするのは
極めて合理的な理由があるからです。
どうして税理士が? 共通の理解で守りを強化
国税庁のサイトでもリアルの税務署でも税金関連のパンフレットは
多々ありますし、無料で利用できます。
(国税庁ではYouTube での配信も盛んです)
わからないことや知らないことを調べるときの情報源には、
- 本
- ウェブ
- よく知ってそうな人
がパッと思い浮かびます。
税金の仕組みや手続きを知る上でも、上記は有効です。
とはいえ、判断の基準になる情報源には、
- 情報としての正確性
- 偏りのない知識
といった要素に加えて、
- 損をしない
- 守りを固める
という点も抑えておく必要があります。
税金の仕組みや手続きのパンフレットを例にとると、
- 納税の義務の果たす
ことがパンフレットを利用する最低限の目的となります。
国税庁の作成しているパンフレットを利用するのは、
上記のような目的に合致しているという理由があるからです。
カチッとした表現がお好みならば功利主義的判断です。
また、そうした公的な情報源から得られる知識は、
専門分野の共通知識ともいえます。
公的な無料の情報源であるパンフレットの利用が有効
というわけです。
どうして税理士が? サービスは加点主義
必要最低限の知識を得る、守りを固めるという視点では
まず公的なサービスの利用がおすすめです。
義務を果たしたり、脱税という結局は損になる結果を
防ぐことができます。
公的なサービスの利用は減点を減らす点で有効です。
一方、お得であったり期待する目標や成果には、
個別具体的なサービスが魅力になります。
見方を変えると、「公的」ではないサービスは
加点主義といえます。
公的なパンフレットを熟読しても、
- 事業のための資金繰りや融資
- 経理処理の効率化
- 資産形成
に直接つながりません。
税理士のサービスにはお客様に損をさせないサービスも
プラスアルファに向かうサービスもあります。
国税庁の作成したパンフレットを使う合理性と、
オリジナルの資料を使う可能性は矛盾しません。
(税理士や会計事務所はプレゼン資料を使わないのか?)
蛇足
必要最低限の情報や知識は無料で手に入ることが多いものです。
問題はその情報や知識の運用です。
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