取引関係は一方通行じゃありません! 下請法での情報提供の特徴とは?

情報提供や通報を当事者目線でとらえることが
今後増えるかもしれません。


ほのぼのとしたひまわり

取引関係 増加の可能性!?

21世紀初頭、iITバブルが華やかな頃には、

  • ベンチャー企業
  • 起業家精神アントレプレナーシップ

といったことばをよくみかけました。

一方、2020年(令和2年)頃からは、

  • 副業
  • フリーランス

に関連した話題が増えた印象があります。

働き方改革が進展しているというポジティブな面もあれば、
反面として取引をめぐるネガティブな問題も増えているようです。

「情報提供」や「通報」は第三者も関わる可能性があります。
(国税庁への「情報提供」をご存知ですか?)

だからといって、取引の当事者が関わる可能性が高いことは無視できません。

副業・フリーランスといった働き方が増えていくと、
下請けに関連したトラブルも増えていきます。

取引関係 情報提供の窓口は2つ

下請に関連したトラブルを所管しているのは公正取引委員会です。

私の住んでいる石川県は「中部事務局」の管轄です。

ウェブサイトをみると、

  • 下請法相談フリーダイヤル
  • 情報提供

といった受付窓口がすぐにみつけられます。

ウェブからの情報提供は下記のように2つのルートがあります。

違反行為情報提供フォーム」は、

  • 当事者・第三者に関わらず
  • 匿名で

下請法違反の疑いの情報提供を受け付けています。

提供する情報は定型的でシンプルな内容です。

これに対して、具体的な下請法違反の疑義に対する「インターネット申告」では
より詳細なフォームが準備されています。

フォームの構成は下記の通りです。

  1. 貴社:情報提供側
  2. 親事業者:下請法違反を疑われる側
  3. 取引状況
  4. 報告内容

まず、情報提供者側が下請の当事者ということもあり、

  • 匿名希望の有無
  • 処理結果の通知希望の有無

への回答が必須とされています。

次に、親事業者の情報。

下請法が資本金1000万円以下の事業者を対象にしていないことが示されています。
(ただし、資本金の回答は必須ではありません)

取引状況での情報提供では、

  • 取引内容の証拠
  • 支払

といった点に焦点を当てています。

最後に報告内容。

情報提供に関連したデータの添付も可能です。

取引関係 取引は一方通行じゃない

取引は対等に、取引相手はパートナーという理想とは別に、
取引には力関係があります。

  • 上(親事業者)か、下請か?

力関係があるというと一方的・一方通行な印象ですが、
お互いに取引の当事者という点は見逃せません。

第三者による告発や情報提供とは異なる状況が
下請法での情報提供では顕在けんざい化します。

情報提供の制度から取引関係の緊張が垣間見えます。

 

蛇足
アイキャッチ画像のひまわりは夏の名残りではありません。
秋咲きのひまわりです。
コスモスと並んで咲いていました。

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