ギャンブルでも決算・申告は必要か?
一時所得はおいくらですか?

慎み深いことばを使うと「公営競技」といいます。

「所得」といった所得税の専門用語だけでなく、
「払戻金」や「投票額」、「オッズ」も加わります。

ギャンブル申告 この時期ならでは?

税理士なら四六時中税金のことを考えている
と思われても無理はありません。

確かにいろいろアンテナを張ってはいます。

とはいえ、メリハリや強弱・濃淡があります。

たとえば、確定申告。

  • 住民税よりは所得税
  • 一時所得・雑所得よりは事業所得

そうは言いつつも、確定申告期になると普段見慣れない
所得分類も目につきます。

その一つが「一時所得」。
 (出典:タックスアンサー「No1490一時所得」)

上記の仕組みだけをみると、ごちゃごちゃしている印象です。

かつて、競馬で稼いだ所得を「雑所得」として申告したケースがあり、
「営利目的」や「継続的行為」が判断の分かれ目になりました。

一般的には、公営競技出の所得は「一時所得」として扱います。

ギャンブル申告 一時所得はおいくらですか?

所得税の厄介な仕組みとしては、

  • 所得分類
  • 所得の計算

ということがあげられます。

一時所得の計算は下記の通りです。

上記の計算方法ではことばの整理をしておく必要があります。

公営競技に対応させると、

  • 収入=年間受取額
  • 収入を得るために支出した金額=年間投票額

となります。

最大の注意点は下記です。

  • 外れ投票分は受取額・投票額ともに含まない!
  • 当たりのみが計算対象

公営競技での所得を雑所得として申告したケースでは、
外れ馬券の経費性が争われました。

一時所得での経費に相当する対象は限定的です。

外れ馬券も経費分にできない点が残念かもしれません。

反面、「特別控除額」内の所得であれば税負担は無く、
税額計算でも所得の1/2が対象となります。

ギャンブル申告 オンライン化・デジタル化

確定申告につきものといえば、決算・申告です。

事業所得や不動産所得、業務に関連する雑所得であれば、
決算処理や収支の把握が必要です。

簿記や会計ソフトの出番となります。

公営競技の払戻金では一時所得の計算が必要です。

損益計算書といった決算書は不要ですが、金額を知る必要があります。

国税庁が計算用のワークシートを用意しています。
 (「国税庁 公営競技 払戻金」で検索)

投票額がわからない場合、受取額とオッズから計算することになります。

  • 受取額=投票額×オッズ ⇒ 投票額=受取額÷オッズ

オッズについては「オッズパーク」からデータを確認できます。

競馬であれば「過去レース情報」より検索可能です。

たとえば、2022年(令和4年)12月22日金沢競馬の11Rの結果。

馬券の購入だけでなく、

  • 所得計算のワークシート
  • 必要なデータの収集
  • 「確定申告書等作成コーナー」での申告

といった対応でもオンライン化・デジタル化が可能です。

がっつり当てた方は早めの対応がおすすめです。

 

蛇足
私の住んでいる北陸(石川県)には「金沢競馬場」があります。
北陸三県の公営競技は以下で開催されています。

  • 競馬-石川県金沢市
  • 競輪-富山県富山市
  • 競艇-福井県坂井市

なお、1月~2月は競馬は開催されていないようです。
確定申告に必要な時間が捻出できます(笑)。

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