帳簿や申告書を手書きしたくなったら、ちょっと一呼吸しましょう 塵も積もれば山です!
やる気に水を差すわけじゃありません。
むしろ煽(あお)ります。
手書きしたい 否定できないもやもや
税務会計サービスで対応する業種や業態はさまざまです。
応対するお客様もさまざまです。
経理や帳簿作成の処理を疎(おろそ)かにしない方の特徴は
似通っています。
- ミスに敏感
- 処理を先送りしない
- 疑問点を整理している
- 処理だけでなく準備や確認に時間を使っている
- 処理をルーティン化・定型化している
積極的に経理処理を進めている方のサポートは
概(おおむ)ねスムーズに進みます。
とはいえ、積極的・能動的な対応をとっている方だからこそ
ちょっとしたもやもや感が残ることもあります。
たとえば、手書きでの処理。
手書きしたい 本当に負担の少ない処理とは?
事業規模が大きくなり、特定の担当者が単独で処理できなくなると、
仕事の仕組みを整える必要があります。
その一方で、個人事業者や家族経営の会社では
属人的な処理が続きます。
言い換えると、経理担当者が安定して続けられる仕組みが温存されます。
税理士のサポートがあって税務会計の処理が続いている場合、
処理の内容には合理性があるはずです。
その反面、必ずしも効率性が優先されたり、
効率性が更新されているかは別問題です。
経理を担当している方のにとっての安心感のもとで
更新されずに存続してしまっているわけです。
そういった手書きでの処理を続けている方から尋ねられるのは、
「手書きだとダメでしょうか?」
という問い合わせです。
「ダメです」と言いづらい実態があります(笑)。
とはいえ、そうした現状を放っておいては
これまで以上の成果や効率性の向上はありません。
私がそうした質問を受けたときには、
- 手書きでは効率性に限界がある
- 手書きはミスに弱い
- パソコンを使うほうが負担が少なくなる
- パソコンの利用は敷居が高くない
といった点から再度検討していただいています。
パソコンでの経理処理ではいまだに誤解が多い印象があります。
手書きしたい 塵も積もれば山です
経理処理でパソコンを使う場合での誤解では、
- お金がかかる
- 操作がわからない
- 余分に手間がかかる
といったことがあげられます。
まず、お金がかかるということについては
- ノートパソコンの利用であれば5万円程度から可能
- ソフトやアプリの利用は月額払いのサブスクリプションもある
- 無料のアプリも利用できる
といった敷居の低さががあります。
オンラインの処理や手続きが今後も増える一方なので、
インターネット環境も必要です。
操作がわからないと感じる誤解には、
対象の処理が漠然としているという原因があります。
会計ソフトを利用する場合でも、実際の処理は
特定の画面での文字と数字の入力だけです。
エクセルでの入力なども特定のフォームを作っておけば、
入力の内容や形式は限定的なものになります。
入力ではタッチタイピングができれば効率的ですか、
高速での入力が必要というわけではありません。
パソコンの利用で最も強調したいのは、処理の負担の軽減です。
経理や帳簿作成のパソコンでの処理では、
- ミスは修正や訂正が可能です
- 一度の処理で一挙に修正や変更できます
- 入力データを利用して分析することも可能です
創業間もない頃や、事業規模が大きくない場合には
負担の軽減はわずかに感じるかもしれません。
「塵も積もれば山になる」ということばは金言です。
税理士はお金の不安を減らすサポートをしていますが、
処理の負担を減らす仕組みの更新にも貢献できます。
蛇足
私が手書きを苦手としているのは、
- 手が疲れる
- 字の美醜をどうこう言われてうっとおしい
- ハンコや科目印の押し方をどうこう言われる
- 紙の資料の整理が苦手
- 紙の資料が重すぎる
- 上記の理由で疲れてデータとして利用する気力が出ない(笑)
といった個人的な経験にもとづいています。
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