会計ソフトが同じでも差はでる 着地点を知っているかどうか

問題は当事者(お客様)が気付かないこと。

会計ソフトが同じでも ほとんどは枯れています

生活に必要なインフラや日用品は、枯れた技術の集積です。

最新の開発が著しい芽が出始めた技術は、技術やコストの都合上誰もが使えるものではありません。

朽(く)ちた技術は、かえって足手まといになります。

会計ソフトは、そうした視点でみるとほどよく枯れた技術の見本のようです。

会計ソフトは、入力→集計→転記・出力といった会計データ処理のソフトです。
テキストデータを扱い、動画や音声やグラフィックといった重いデータを扱うことはありません。
転記・出力の様式もあるていど固定化されていて、目新しさを感じることはありません。

クラウド会計では、データを銀行やクレジットカード会社といった外部から連携して取り込んではいますし、学習機能も加わっていますが、あくまで既存の機能の補助といえます。

会計ソフトが同じでも それでも差はでる

会計ソフトの機能はどれも似ていて、大きな違いは基本的にはありません。

会計ソフトの違いを感じるのは、
・画面のインターフェース(好みでどうしてもなじめないソフトもある)
・税務ソフトとの連携のしやすさ
・値段
・会計ソフト提供会社のサービス
といった会計ソフト本体というよりは、会計ソフトとの関連した分野にあらわれます。

会計ソフトの違いを気にかけるのは、会計事務所と自ら経理処理を行っている経営者・事業者の方と限定的でしょう。

とはいえ、会計ソフトで作られたデータには違いがでてきます。

たとえば、交際費。
支払った日付や金額、支払先が入力されていても、摘要がスカスカのでは総勘定元帳としておぼつかきません。
取引先との会食なら同席者と会食の目的がわかるようにしておく必要があります(私的利用ではないこと)。
支払が慶弔費(香典)なら、消費税は不課税になります。

会計ソフトが同じでも 違いは好みじゃなく着地点

上記の交際費の例は、些末(さまつ)な問題という印象だと思います。

経営の動向を左右する可能性は、たぶん少ないでしょう。

こうした一見細かい違いがでるのは、会計処理を担当する方の好みではないことが重要です。

交際費の例では、法人税や消費税の申告を視野に入れているか、支出金額のみに関心をもっているかでウエイトの置き方が変わります。
(法人税の申告書の一部では、交際費だけに焦点を当てた書類もあります。慶弔費は、消費税では一般的な支出と分けます)

会計ソフトの機能が似たり寄ったりでも同じでも、決算や申告という定期的な着地点をクリアすることを念頭においているかどうかで、中身の違いはでます。

 

蛇足
デフォルトで明朝体のソフトに遭遇すると、気が重くなります(笑)。

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