私は誰? どうやって身元を証明するか

哲学の話ではなく、より日常的な話です。

1なぜ身元を明かす必要があるのか
2身元を証明する手段
3それでも身元を証明できない場合は

なぜ身元を明かす必要があるのか

身元を明かす状況を想定すると、人物の特定を間違えた側に不利益が生じることが考えられます。
取引の保護という面から身元を特定する必要があります。

身元の特定が不徹底だった場合の被害として、たとえば地面師といった詐欺師がいます。
土地の所有者と偽装して土地を売り、金を騙しとります。
有名企業の肩書や警官の偽装なども身元の偽装、つまりなりすましの被害を生じさせます。

身元を明かすことで取引の信用を確保できます。

身元を証明する手段

身元の証明には通常2種類あります。
生体認証と制度上の認証です。

生体の認証は、顔・指紋・DNA・声紋・虹彩・歯形などがあります。
文字通りユニークな要素なので、身元の証明としては強力です。量より質の印象です。
ただし、現在は生体の認証が活躍しているのは犯罪関連の面が多そうです(指紋認証はスマホでも拡がっていますが)。
将来は生体認証がより一般的になるかもしれません。

制度上の認証は、免許証・パスポート・住民票・戸籍謄本・資格証明などがあります。
役所や公的に認知された団体で発行される書類が中心です。
生体の認証に比べて、制度上の認証は一つ一つの身元証明能力は強くない印象です(なりすましやすいということです)。
そのためかより厳重な身元の証明には、通常使われない書類も準備されています。

たとえば「身元証明書」があります。
本籍地の市区町村で発行されます。
他にも「登記されていないことの証明書」?といったものもあります。
法務局で入手できます。
一般的ではないですし、何に使うかいまいちピンときません。

制度上の認証は、複数の証明を重ねて証明能力を高める傾向があります。質より量の印象です。

それでも身元を証明できない場合は

生体の認証ではDNAや歯形が、現在の認証の終着点のようです。
ユニークな特徴なので強力ですが、認証できなかった場合身元不明という結論も早くに出そうです。
具体的な例では、官報での「行旅死亡人(身元不明の死亡者)」があげられます。

これに対して制度上の認証は、一つ一つの証明能力の弱さを重ねることで補っていきます。
書類だけで不足する場合は、既に身元が証明できている人に証明してもらうということもあります。

生体の認証も制度上の認証も複数の選択肢があります。
面倒ですが自分の身元を明かすためにも知っておいて損ではありません。

 

蛇足
とはいえ、書類を集めるのは意外に厄介です・・・

<ご案内>

■林友範税理士事務所

ご依頼はこちら

■災害と税金の情報

災害と税金

■確定申告のご依頼も受付中!

確定申告のご依頼