消費税申告書の仕組みをザックリとらえる!
消費税申告書の第一表に注目!
税金の仕組みは複雑です。
うっかりすると、申告ソフトが「機械仕掛けの神」
のようになってしまいます。
「申告」する税金をソフトからの御託宣にしないために、
ザックリでも仕組みを知ることがおすすめです。
申告書ザックリ 入力で終了の功罪
IT・デジタルに苦手意識があるという方であっても、
効率性は否定されません。
わずかな入力が自動的に集計・転記され、修正・追加も容易
という現実には説得力があります。
加えて、会計や税金といった複雑な仕組みでの処理は
会計ソフトや申告ソフトに頼り勝ちになります。
処理の効率性からはソフトの利用は妥当な選択です。
反面、依存が税金の仕組みの理解を棚上げにつながると、
かえって利用者の思考力低下につながる懸念があります。
ザックリでも仕組みの理解がおすすめです。
申告書ザックリ 消費税申告書の第一表に注目!
事業での所得税や法人税は、
- 収入-経費=利益≒所得
- 所得✕税率=税金
と直感的にりかいできます。
他方、消費税は、
- (受け取った消費税)-(支払った消費税)=税金
とシンプルにみえてピンとこない印象です。
申告書は会計ソフトのデータからサクッとできてしまうので、
申告書をみても確認がとれなかったりします。
消費税の申告書の書類は多々ありますが、「第一表」は必須です。
(以下の申告書は本則課税での架空の数字です)
左下側の税額の計算が確認の中心です。
「消費税」と「地方消費税」の計算、「税額」に分かれます。
消費税10%とはいっても、「国税」7.8%と「地方税」2.2%に分かれます。
文字通り解像度を上げて「消費税」部分に注目します。
ザックリと内容を確認します。
- 「課税標準額」:売上などで受け取った金額の総額
- 「消費税額」:受け取った消費税額
- 課税標準額✕7.8%
- 「控除対象仕入税額」:支払った消費税額
- 「差引税額」=「消費税額」-「控除対象仕入税額」
- 「国税」分の納付税額
ごちゃごちゃしている申告書ですが、仕組み通りの内容です。
続いて「地方消費税」と「税額」を確認します。
「地方消費税(22ポイント)」である「譲渡割額」は「消費税(国税、78ポイント)」より
機械的に計算します。
- 地方消費税=国税✕22/78
消費税申告書第一表の左下末尾は納付税額となります。
申告書ザックリ 判断ミスや出遅れを防ぐ!
消費税の申告書の作成では第一表以外にも、
- 第二表
- 付表1-3
- 付表2-3
- 課税売上高計算表
- 課税仕入高計算表
- 課税取引金額計算表
といった作成・提出が必要です。
第一表は上記の結果が集約されたものとなります。
申告書の作成や提出にあたっては詳細な確認が必要ですが、
ザックリでの理解や確認であれば上記が目のつけどころです。
申告書を仕組みや処理から確認できるようになると、
経営判断と税負担の想定がつながります。
経営でのブラックボックスをなくしていくことで、
判断ミスや出遅れを防ぐことにつながります。
蛇足
アイキャッチ画像は実家の家庭菜園で採れた夏野菜です。
トマトの収穫が苦戦の一方で、ピーマンは順調だそうです。
暑さでボーッとしたところに、ガツンと苦みが効きますね(笑)。
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