税金のリテラシーをちょっとUPする方法とは?
遠くの事件より身近な当事者目線のすすめ
基本からガッチリ勉強する!という心意気は尊いのですが、
無理のないステップアップもアリです。
税金リテラシー 難しさより困るもどかしさ
税理士業をしていると初対面でのやりとりで共通項がみられます。
税金での不安や悩みを抱えているお客様・相談者ではあっても、
- 何が問題なのかことばにできないもどかしさがある
という共通項です。
体の調子が悪いにもかかわらず原因が不明で不安が増していく
といった状況に似ています。
難解でも病名や症状を特定してほしい状況とも言えます。
税金での不安やトラブルは税制度・税法を確認する必要があるので、
簡単に解決できるとは言えません。
だからといって税金のリテラシーを高める機会が皆無
ということもありません。
体系的ではなくとも、税金のリテラシーをUPすることは可能です。
税金リテラシー ちょっとUP!のツッコミ
税金のリテラシーをちょこっとUPするためには、
- それって何の?
- 〇〇じゃなくて?
- □▲との違いは?
といったとっかかりとなるツッコミがおすすめです。
たとえば、所得税の「ひとり親控除」。
上記は国税庁サイトでのひとり親控除の簡潔な説明です。
「ひとり親」を所得税の負担減によりサポートしてくれる仕組み
ということがわかります。
当事者であるならば、以下のツッコミができます。
「所得控除」って何?、とツッコムことで、
- 「所得」とは?
- 「控除」とは?
- 税金が35万円少なくなるのか?
といった具体的な疑問につながります。
上記の疑問は「ひとり親」の対象者を確認する上でも
解決する対象になります。
日常生活で使う「収入」や「手取り」といったことばではなく、
「所得」での判断が必要とわかります。
また、ひとり親の要件として、
- 婚姻していない(結婚していない)
- 子供がいる
ということがわかります。
一方で、ひとり親に該当するのではないかと見込まれると、
- 「寡婦控除」との違いとは?
といった疑問が出てくるかもしれません。
税金リテラシー ちょっとUP!の機会は身近な当事者目線
税金のリテラシーをちょっとUPする機会は身近にあります。
所得税だけでなく、消費税や相続税にもあります。
たとえば、2023年(令和5年)10月からの消費税インボイス制度開始。
レシートに「登録番号」が無いと「経費」にならないという誤解があります。
(経費で落ちる!の損得勘定ができますか?)
- 「経費」って何の税金に関連するのか?
- 所得税・法人税と消費税の計算の違いは?
といったツッコミがあれば誤解を回避できます。
あるいは、相続・贈与税の「相続時精算課税制度」。
- 相続税と贈与税の違いって何?
といった問いから制度の誤解を解消していくきっかけにもなります。
税金のリテラシーを体系的に高めることは厄介ですが、
身近な当事者としての問題へのツッコミは困難ではありません。
ツッコミを入れることで、さらに追加の疑問が出たり、
判断に迷うこともあります。
不安は増していきますが、解決する課題は具体的になっていきます。
税理士への依頼のときのもどかしさや曖昧さが少なくなり、
焦点が定まりやすいくなります。
蛇足
アイキャッチ画像は「あんバター(ぱんやむぎこ)」です。
糖質と脂質の組み合わせは売れ筋確定ではありますが、
ラーメン業界の「二郎系」と印象が大きく異なります(笑)。
蛇足2
- 給与所得=(収入-給与所得控除)
- 給与所得の所得税=(給与所得-所得控除)✕税率
- 所得控除≠税額控除
- 「控除」:差し引くこと、マイナス
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