経営者は経理をやらなくてもいいのか?
誤解からの再起動もおすすめ!
定番の問題です。
それでも回答が必要になるだけの現実があります。
経理やらない 面談あるある
税理士業はサービス業、決算書や申告書をを黙々と作成する
といったイメージがあります。
当たってはいますが、そうした場面以前の段階があります。
その一つが経営者との「面談」。
通常、個人事業でも法人でも経営者との面談を経てから
税理士業での応対が始まります。
税理士にとっても経営者にとっても仕事を進めていくために、
誤解のない状態にしておく必要があります。
「為人」といった直感的な印象も大切な判断材料となります。
重要な確認事項では、経営者と経理の関わり方があります。
経理やらない 知らなくていい!?
「経営者なんで経理はやりません!」というセリフから
面談がスタートすることがあります。
私の心中で「黄色信号」が点灯します(笑)。
上記のセリフは「経営に集中したいから」がセットとなります。
営業であれ、製造であれ売上あっての経営なので、
字面だけならセリフが妥当に聞こえます。
また、既に経営が軌道に乗り、経理担当者がいる場合、
煩瑣な経理処理を経営者が行うことはありません。
経営者が経理処理をやらなくてもいい状況はありえます。
一方、創業段階や小規模経営の場合、話は別です。
経理処理はお金の管理とダイレクトにつながっています。
経営者にとってお金の管理は必須のはずです。
- 売掛金の回収
- 買掛金・未払金の支払い
- 人件費の管理
- 借入金の返済 etc
お金の管理が後手に回ることで、不利な状況もありえます。
経理処理を経営者がしなくてもいい経営状態はありますが、
- 経営者が経理を知らない経営状態は悪手!
という点は強調しておく必要があります。
とはいえ、経営者が経理を一から勉強することは現実的ではありません。
経理に不慣れな経営者と経理との折り合いが課題になります。
経理やらない 再起動もあり!
経理には理解を重視する面もあれば、テクニカルな面もあります。
たとえば、資料やデータの収集や保管。
経理処理の根拠となる上に、経営の当事者に身近なはずです。
会計ソフトへのデータの反映とも密接につながります。
一方で、決算書や税務申告書の検討や作成。
専門的でテクニカルな面が強調される上に、仕組みも変わります。
検討や作成結果の判断は経営者が行うべきでも、
前段階は税理士の役割といえます。
従前からの経理担当者がいる経営者とは異なり、
創業段階や小規模の経営では経営者の役割は手広くなります。
経理をやる・やらないではなく、
- 経理がわかる経営の選択をすることが妙手!
となります。
税理士の経理でのサポートもその選択の一つです。
事業初期の段階が過ぎた場合でも、経理の「再起動」はおすすめです。
経理の仕組みがわかっているからこそ、役割分担ができます。
蛇足
アイキャッチ画像は「むかご」ご飯です。
山芋とセットのむかごですが、山芋とは別の軽い食感です。
- 雨傘にこぼるる垣のむかごかな 室生犀星
今週のスタエフ
<ご案内>
■林友範税理士事務所
■災害と税金の情報
■確定申告のご依頼も受付中!