大人だったら知っておきたい税金の分類とは?
知識が実益につながる理由とは?

わかっているはずのことでも確認してみると、
よくわかっていないことが明らかになります。

プチ教養としての税金の分類のすすめです。

税金の分類 雑学やトリビアか?

税金は人気者ではないにも関わらず注目を集めがちな対象です。

健康を気にする中高年が流行りの健康法に詳しくなる
ことに似ているかもしれません(知らんけど)。

経費になるかならないか?、医療費控除の対象かどうか?
といった話題も税金の分類に含まれます。

もうちょっと広い視野で税金を眺めてみると、

  • 国税と地方税 ← 税金の行き先
  • 直接税と間接税 ← 税金の納税者と負担者の関係

といった分類があります。

中学校の授業でも取り上げられる内容です。

税金の基礎的な知識として知っておくとよい内容です。

反面、上記の分類を知らないことで被る不利益は
現実にはなさそうです。

その一方で、納税者にとって現実の不利益につながる
税金の分類があります。

「申告」と「賦課ふか」です。

税金の分類 幻の申告書?

納税が国民の義務ということは小学生でも知っています。

一方で、具体的な税負担の形成や算出の課程となると、
大の大人でも歯切れが悪くなります。

原因は必ずしも知識が原因ではありません。

知識を補うことは必要です。

それ以上に重要なことは、知識と実践の穴埋です。

「申告」と「賦課」は税額の形成や算出過程に着目した
税金の分類です。

「申告」納税方式の税金には所得税・法人税・消費税・相続税
といった税金があります。

自ら(自己)負担する税額を政府に「もうげる」税金です。

「賦課」課税方式の税金は固定資産税・自動車税等の税金です。

政府が納税者に負担する税額を「賦課する割り当てる」税金となります。

「申告」と「賦課」は税金の分類の一つです。

とはいえ、国税と地方税や直接税と間接税の分類のような
知識としての分類にとどまりません。

「申告」納税の税金であれば納税に「申告書」がセットとなります。

「申告」と「賦課」は難解な税金の分類とはいえません。

反面、「申告書」の作成や提出に関わる機会が希薄な場合、
歯切れの悪い分類となります。

たとえば、所得税。

給与所得であれば、源泉徴収制度に加えて年末調整による処理が
行われています。

結果として、「申告」納税としての所得税に向き合う
といった機会は少なくなっています。

税金の分類 実益としての申告納税

税金の分類は税務業界関係者の関心を別にすると、
試験対策の対象かもしれません(笑)。

例外は「申告」と「賦課」、とくに「申告」納税です。

税負担の形成や算出過程では選択の余地がないこともあれば、
納税者に有利な選択が可能な仕組みもあります。

何を根拠として、どのように判断するかは納税者次第です。

「申告」には「賦課」とは別に、「税務調査」という相方もいます(笑)。

納税の義務と両立する納税者による判断の余地のある「申告」納税は
雑学やトリビアではありません。

「申告」納税の理解は実益につながっています。

 

蛇足
本文は中学校(3年生)での租税教室の構成を考えつつ表現しました。
大の大人にも通用しそうな現状もありそうです(笑)。

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