損益計算書と関係なくても見逃しません! 事業主借勘定と所得分類
集中力や記憶力って偏りますね。
貴重(記帳?)資源かもしれません(笑)。
事業主借 記帳をタイムリーにしたい理由
税理士で記帳を先送りにして構わないという方は多くありません。
(セールストークでふわっとした表現は使うかもしれませんが(笑))
記帳はお金の動きや会計のルールに沿った処理をすることで
経営の状況を見える化する仕組みです。
実態に基づかない経営判断をしたり、誤解や思いつきで判断すれば
後々大きな失敗につながりかねません。
確かな判断や行動につながる情報が必要なので、記帳をタイムリーに
したいわけです。
もう一つ記帳をタイムリーにしたい理由は、集中力や記憶力の限界を
税理士がよく知っているからです。
事業主借 損益計算書は事業所得のみ
一般にフリーランス・個人事業主の確定申告は法人の税務申告に比べて
処理の負担が少ないイメージがあります。
いわゆる年一(ネンイチ)での税理士への依頼がある背景でもあります。
とはいえ、だからといって個人所得税の処理が簡単なわけではありません。
法人の法人税にはない所得税の仕組みがあります。
所得分類です。
個人の所得は10種類に分類されて、それぞれ計算が異なります。
ビジネスをされている方にとって損益計算書は重要な書類です。
所得控除や税額控除を別にすれば、利益→所得→所得税とつながります。
重要な損益計算書ですが、対象の所得は事業所得のみです。
(不動産所得者は別に不動産所得の損益計算書を作ります)
金額の大きさに関係なく、事業と関連しない損益計算書の対象外ならば
損益計算書には反映されません。
たとえば、車などの資産の売却や投資による収入は事業所得ではなく、
譲渡所得や配当所得に分類されます。
事業と関係のないお金の入金は事業主借勘定で処理されます。
(損益計算書ではなく貸借対照表の勘定科目です)
事業主借 一挙に解決で混乱
お客様の通帳のお金の動きを確認していると、「これ何だっけ?」
というケースは確定申告あるあるです(笑)。
1年間の取引、複数の銀行口座、さらに所得分類による税務申告の違いを
確定申告だけで一挙に処理しようとすると負担は大きくなります。
また、申告処理の根拠となる資料の確認も手間取ります。
さらに事業所得の損益と混同していたために、想定外の税負担といった
お金の不安を抱えるかもしれません。
経営者以外の方にとっては、給与所得以外の所得は目立ちます。
反面、経営者は事業活動でのお金の動きに集中するあまり、
事業所得以外の処理を軽視しがちかもしれません。
事業活動でのタイムリーな記帳をしていくことで、事業所得以外の処理も
先送りしない対応につなげられます。
蛇足
フリーランス・個人事業主の方の事業所得の申告をサポートといっても、
根掘り葉掘り伺わないとわからないことが多いものです。
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