税金を確定申告とセットにしない! 納税資金が残念な理由

なんでもかんでもセットがお得とは限りません。


ため息と困惑の表情?

確定申告とセット 毎月お金が出ていく…?

ホッとしながらも腑に落ちない心象があります。

かつて確定申告を済ませたお客様から、
「俺、毎月税金払ってるんすよねー」
とため息まじりに言われたことがあります。

「個人事業主、税金」とくると確定申告が連想されます。

3月15日までの締め切りに所得税の申告と納税が
必要と了解できます。

売上高が1,000万円を超えていて消費税の課税事業者の場合、
消費税の納税も加わります。

6月以降は住民税の納付も控えています。

確定申告とは別の納税負担では、4月からは年4回の固定資産税、
5月には自動車税と納税があります。

さらに税金の納税とは別に国民年金・国民健康保険料といった
社会保険料の負担が毎月あります。

「毎月税金払ってるんすよねー」というため息が出るのも
あながちはずれてはいません。

確定申告とセット 確定申告の後も

上記のお客様にとってさらに負担が感られたのは、

  • 所得税の予定納税
  • 消費税の中間申告

といった負担があったからでした。

所得税と消費税の確定申告は個人事業主にとって
年間の税金イベントでは最大規模です。

ただし、税負担の面からは唯一ではありません。

所得税では「予定納税」という制度があります。

翌年分の所得税を分割で前払いする仕組みです。

消費税でも同じような仕組みがあります。

こうした状況をカレンダーに落とし込んでみると、
「毎月税金払ってるんすよねー」は無理のない印象です。

見方を変えると、確定申告だけを取り出しての資金繰りが
いびつな発想となります。

確定申告とセット 納税資金では残念

「納税資金」という考え方があります。

税金の納税でのトラブルを回避する予防措置です。

想定できている支出分のお金を準備しておくわけです。

痛税感をスルーさせる源泉徴収制度と似ています。
(天引きはコスパ重視のお金の管理です!)

納税資金という発想は負担の見える化につながりますが、
ちょっと残念な面もあります。

事業活動を続けていくのは税金や社会保険の納付が目的
ではありません。

事業のための投資、生活といった面での充実が魅力であり
事業の目的でもあります。

納税資金だけでなく、事業活動全体や生活も含めた資金繰り
必要になってきます。

タイムリーな経理や毎月の経理の確認といった仕組みが
地味に利いてきます。

 

蛇足
2022年(令和4年)1月と2月の予定がぼちぼち埋まり始めています。
北陸(石川県)なので雪の状況が例年並みか、大雪か、暖冬かと
不安がつきまといます。

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