消費税には壁と落とし穴があります!
見えない不安をどうとらえるか?
上手くやる・裏をかくや効率よく進めるは魅力ですが、
必ず期待通りに進むとは言い切れません。
一方で、「壁」や「落とし穴」は予備知識があるだけで
損失回避につながりやすいはずです。
壁と落とし穴 年収〇〇円の壁
「税金 得」でウェブ検索すると目移りするほどのサイトがヒットします。
目立つサイトは、
- 給与所得者
- 配偶者控除
- 社会保険料
といった要素と関連しています。
いわゆる「年収〇〇円の壁」といった問題です。
収入を得る一方で所得控除や社会保険料の負担次第で、
かえって可処分が減る可能性もあります。
事前に制度の仕組みを理解して計画しておくことで、
残念な結果を回避できる可能性が高まります。
上記のような事態は所得税だけに限りません。
壁と落とし穴 所得税・相続税・消費税
所得税での「壁」が問題とされる背景には、
- 配偶者控除(所得控除)
- 社会保険料の負担
といった所得税や社会保険の仕組みがあります。
どのように働き・どれくらいの年収を着地点とするか?
といった事前の計画やシミュレートの対象となります。
「壁」は立ちはだかる障害物という比喩でもあり、
見える化された問題といえます。
一方、「落とし穴」となると話は別です。
問題が見えない・見逃しやすいという喩えなので、
対応が後手に回りがちになります。
たとえば、相続税の税負担軽減措置。
メジャーな負担軽減として下記の2つがあります。
- 配偶者に対する税額軽減
- 小規模宅地の特例
どちらも比較的よく知られた制度ではありますが、
- 遺産分割協議成立・協議書が必要
という落とし穴があります。
うっかりしていると申告期限を間近にして、
納税額の不安を抱えることになります。
- 延納
- 3年以内
といった落とし穴を回避する次善の対策も必要です。
壁と落とし穴 見える化できるか?
税金と落とし穴では消費税が目立つ税目です。
税理士職業賠償責任保険でもトラブルメーカーとして
度々注意喚起がされています。
(消費税は事故体質なトラブルメーカーか!?)
消費税では事業者を課税売上高1,000万円で免税・課税事業者と
分けています。
2023年(令和5年)10月からのインボイス制度では、
- 課税事業者‐本則課税
- 課税事業者‐簡易課税
- 課税事業者‐2割特例
- 免税事業者
と細分化されます。
どの事業者であるかによって収入や経費が同じでも、
納税額や手元に残るお金は変わります。
消費税で問題が起こりやすい原因としては、
「壁」も「落とし穴」もあることです。
消費税のわかりやすい「壁」としては下記があります。
- 課税売上高1,000万円‐免税・課税
- 課税売上高5,000万円‐簡易・本則
ただし、上記は画一的な基準ではありません。
多額の投資が見込まれたり、農産物の販売といった業種であれば、
売上高とは別にして本則課税の選択もあります。
また、2期前の売上高を参照して事業者判断をする場合には、
届出の提出や確認が不可欠となります。
届出には期限があるので要注意となります。
帳簿・決算書やカレンダーを漫然と眺めていても
見えない落とし穴があります。
経理処理や月次決算、定期的なミーティングがないと、
ヒヤリハットの温床になります。
適切な経理処理や検討の積み重ねが結果として
落とし穴の見える化につながります。
損失の回避の手法が必ずしも目新しいとは限りません。
ベタな手法も「王道」だったりします。
蛇足
アイキャッチ画像は早朝に見かけたトンボです。
北陸(石川県)でも連日酷暑が続いていますが、
トンボの出現は夏の終わりの始まりの印象があります。
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