試算表 いつでもどんな時でも
付け焼き刃ではない仕組みにしましょう。
これもバランス。
試算表 いつでも作成可能
ウィルス対策の給付金や借入の資料として、試算表が必要と言われます。
試算表が必要ということは常に言われることなのですが、その一方でフリーランス個人事業者の方にとっては、試算表って何という印象も強いかもしれません。
誤解なくいえば、試算表は取引の記録から作られる損益計算書や貸借対照表といった決定版の決算書の前段階を表したものです。
決定版の前段階と曖昧に表現したのは、試算表はいつの段階で作成するかは決められていないからです。
見方を変えれば、常に作成可能ともいえます。
試算表はTrial Balanceという名前の通り、左と右に金額が入っています。
下図を参考にすると見た目でピンとくるように、複式簿記での記帳を前提としています。
(単式簿記で作る労力は・・・、想像したくないものです)
試算表はかつて手計算で作成していた時代には、左右の金額の一致を確かめるために作成していたそうです。
しかし、会計ソフトを利用することが前提の今では、経営の途中経過の確認用の資料という位置付けです。
青色申告控除10万円の単式簿記を前提としている方にとっては、見慣れないかもしれません。
試算表 種類も確認しておく
試算表と一口に言っても実際には3種類あります。
まず、合計試算表とは記帳された金額を左(借方(かりかた))と右(貸方(かしかた))を勘定科目ごとに合計した試算表です。
(上図では合計の列)
次に、合計残高試算表とは、合計試算表から勘定科目ごとに左右の差額を整理した残高も記録した試算表です。
たとえば、現金勘定は資産の項目の勘定なので、残高は左(借方)に記載します。
(上図は合計残高試算表です。)
そして残高試算表です。
合計残高試算表から残高のみを取り出した試算表です。
通常、残高試算表のことを試算表と表現しています。
ざっくりとした構造では、試算表の上側が貸借対照表、下側が損益計算書の勘定科目になります。
お金の出し入れだけを複式簿記で表現しても作れますが、より経営の実態を表そうと思った場合には発生主義での記帳が有効です。
例えば月次での減価償却を計上することや、売掛金や買掛金未払金の計上をすることがあげられます。
言い換えると、試算表を発生主義で作っておくことで、決算の準備段階にたどり着いているともいえます。
試算表 混乱している状況を表すためにも
試算表は途中経過を表しているものなので、必要とは言い切れません。
しかし、経営の状態をしっかりと把握しておく場合がある時には必要なのです。
また、銀行のような第三者に経営の成績や財政状態を報告する場合には試算表が欠かせません。
持続化給付金や借入が必要になっている場合は、これまで試算表を作ってこなかった方にとっても経理の見直しのときといえます。
変動が大きくて先が読めない時だからこそ、どれぐらい混乱しいるかを分かりやすくしておく試算表は有効です。
蛇足
2020年(令和2年)は、四半期決算がフリーランス・個人事業主の方、中小企業にとっても必要かもしれません。
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