決算書の売上原価や減価償却がつながらない!?
イメージや見える化が大切な理由とは?
一つ一つの処理や意味を説明されると納得できることばかりです。
なのですが、全体を把握しようとするとフリーズ…!?
深呼吸をして本文をどうぞ(笑)。
つながらない!? ギクシャクする最終局面
確定申告は税務申告書の作成が重要な課題です。
所得税であれ消費税であれ贈与税であれ、この点に違いはありません。
違いがあるのは事業所得や不動産所得などの決算書が必要な所得税です。
帳簿作成から始まり決算処理を経て、決算書を完成します。
期首から期末の期中処理、さらに決算処理の集大成が決算書です。
確定申告の最終局面では決算書の確認も必須です。
売上や経費計上の誤りや漏れは税額に反映されます。
税理士が適正に処理しても、お客様(事業主)目線のチェックは欠かせません。
とはいえ、最終局面でのチェックで思わぬギクシャクしたやりとりもあります。
たとえば、売上原価や減価償却費。
決算書でのつながりがみえないと…!?
つながらない!? 処理がフワッとする理由
損益計算は直感的に把握しやすい構造です。
- 売上-経費=利益
売上であれ経費であれ対象取引の金額を合計することで
算出できるはずと直感的な印象があります。
一方で、決算書をみると自信がなくなり不安になります。
たとえば、青色申告の損益計算書。
売上原価の欄は仕入の集計だけでなく、
- 売上原価=期首棚卸+仕入-期末棚卸
と仕入に棚卸(在庫)分が反映されます。
前年以前からの在庫を仕入にプラスして、期末に残っている分をマイナスする処理です。
不安になるのは棚卸(在庫)のデータのつながりです。
期中の帳簿にも損益計算書にも該当データが無く、突然出現する印象です。
あるいは減価償却費。
経費項目の中に他の勘定科目と並んでいます。
減価償却費は固定資産を耐用年数期間に渡って費用計上する科目です。
青色申告決算書では「減価償却費の計算(3ページ目)」にデータ根拠があります。
「減価償却費の計算」には計算に必要なデータではありますが、
連年のつながりはパッと見はわかりにくい印象です。
売上原価でのわかにくさや減価償却費の計算のわかりくさは、
- 貸借対照表の残高を置き去りにしている!
という共通点があります。
売上原価も減価償却費も期間損益計算分だけでなく、
計算年度前後のつながりのあるデータです。
単純な集計だけでは手に負えない仕組みがあります。
理解できる仕組みですが、アタマの負荷を減らす工夫がおすすめです。。
つながらない!? イメージや見える化が大切な理由
私の税務会計の説明ではイメージ図や見える化を重視しています。
一見シンプルな処理でも、連続した処理では負荷が大きくなります。
売上原価であれば以下の図が参考になります。
貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)がつながっています。
当期の期末在庫が翌年の期首となりつながります。
減価償却費と固定資産は以下の図で見える化できます。
図解してみると複雑な内容ではありません。
当該年の損益計算書が前後の事業年度とつながっていることがわかります。
イメージ図や見える化により会計処理の全体が把握できると、
会計処理の不安が少なくなります。
会計処理の不安が少なくなると、普段の会計処理だけでなく、
決算・申告期の処理も早期に手が打てます。
決算書のつながりがわかりにくいことで不安を抱えている場合には、
処理の全体のイメージ図や見える化に戻ることがおすすめです。
蛇足
アイキャッチ画像は税務会計の処理での「不安」を
見える化した図です。
疑問を感じると不安が発生します。
- (借方)疑問 (貸方)不安
疑問点が理解できると、不安は消滅します。
- (借方)不安 (貸方)理解
疑問を残したままでは不安は積み重なります。
早めの解決がおすすめとなります。
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