雑損控除で詐欺被害の損失はカバーできません!
適用条件を確認してから準備へ!
人づてに聞く、聞きかじりはわかりやすいのですが、
肝心なところを文字通り見逃すことがあります。
手続きの終盤にいたってのちゃぶ台返しはさけたいはずです。
「リテラシー」には実益があります。
条件まで読む どの段階から準備する?
面倒で厄介なこととはいえ、支払いや納税といった期限は
守らざるをえません。
期限まで棚上げして、締め切り効果で自分を追い込んで
一気に対応する選択もあります。
毎年3月上旬になると聞かれるお話です(笑)。
他方で、計画的に早い段階から税務申告の準備をする
という方も少なくありません。
税金の不安や納税の負担を早くに解消できることになり、
おすすめの選択です。
条件まで読む 雑損控除と対象の条件
所得税に限らず、税務申告の準備は早めの着手がおすすめです。
準備段階で不備があった場合や問題が見つかっった場合でも、
リカバリーできる余裕が作れます。
あるいは土壇場に来ての期待外れを防ぐこともできます。
2024年(令和6年)は1月1日の令和6年能登半島地震、9月の水害、
その他東北などでも水害が発生しました。
自然災害ではありませんが、SNSを利用した特殊詐欺では、
高齢者に限らない被害者が増加しています。
自然災害も特殊詐欺も個人の資産にダメージとなる点では共通です。
被災者や被害者の立場からはフォローしてくれる措置に
期待したくなります。
所得税の「雑損控除」はそうした面で期待できる仕組みです。
(雑損控除を図解からイメージする!)
災害や犯罪による被害を所得税負担からフォローしてくれます。
一方で、制度の概要だけでなく、適用条件の確認までしておかないと、
せっかくの準備が残念なことになります。
雑損控除がカバーしていない、対象外の確認が必要です。
雑損控除であれば「資産」と「損害の原因」を確認します。
対象となる資産は、さらに対象者と対象物に分けて確認します。
対象者では所有者や「所得」金額にも目を向ける必要があります。
対象物では事業上の損失や生活上の必要性が留意事項です。
生活に必要な車への災害損失であれば雑損控除の適用対象となりますが、
趣味で利用している場合には対象外となるわけです。
損害の原因では、犯罪被害による損失でも扱いが異なります。
現行の制度の良し悪しとは別にして、見逃せない条件です。
条件まで読む リテラシーはお守り
不安を抱えていると、ちょっとした情報にも敏感になります。
聞きかじった情報をもとに準備を進めることもあります。
情報の収集や検討の段階では聞きかじりや耳学問は悪くありません。
(耳学問の魅力を引き出す方法)
他方で、具体的な準備段階では文書・テキストでの確認がおすすめです。
適用条件や留意事項を見逃しての準備では、「想定外」に出くわします。
カチッとした裏付けの確認はお守りになります。
文書・テキストでの確認が難しいという状況であれば、
税理士への早めの相談が有効です。
有利な選択の適用条件を確認しつつ、申告の準備できます。
蛇足
記事の冒頭で何気なく「ちゃぶ台返し」という表現を使いましたが、
ちゃぶ台を使った記憶がありません(笑)。
ちゃぶ台よりも「返し」での形容表現が目立つ印象です。
「巨人の星」の影響でしょうか?(笑)。
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