税理士との顧問契約は毎月・隔月・年一?
選択の余地は広いのか?
柔軟な対応や幅広い選択肢ということばに魅力を感じます。
条件や前提が無しであれば手放しで歓迎できそうです。
問題は条件や前提が見えていないことだったりします。
選択の余地 お得感・コスパが良き!?
税理士という仕事は知られている職業ではありますが、
接点は少ないという方が一般的です。
とりわけ事業経営をしていない方にとっては縁が無い
といった職業です。
不動産の譲渡や相続の発生といった人生のイベントでは
例外的な場合に関わる程度かもしれません。
一方、事業経営をしている場合には税理士との関わりは
選択肢の一つとして存在しています。
いわゆる「顧問」契約による関与となります。
単発での依頼と異なる継続を前提とした顧問契約は、
継続した経費の要因でもあります。
お得感やコスパを求めることも無理はありません。
顧問契約といっても、
- 毎月
- 隔月
- 年一
といった選択肢があれば、検討対象になりそうです。
問題は検討の条件や前提だったりします。
選択の余地 選択肢は横並びか?
毎月・隔月・年一といった顧問契約の選択肢は一見すると
横並びに見えます。
誤解です。
それぞれの選択肢には特徴や選択の条件や前提があります。
■毎月
- 事業経営に伴走するサポート
- 経理・決算申告だけでなく資金繰り・事業管理・効率化も視野
- 事業者によるコミットも必要
- 柔軟な対応を期待
■年一
- 申告納税達成の選択肢
- 小規模経営が前提
- 柔軟な対応よりコスト重視
上記の2つの選択肢は指向の違いがはっきりしているので
選択に際して誤解がありません。
誤解されやすいのは「隔月」です。
■隔月
- 経理処理が軽量な場合
- 即応性とコスパ面で妥協
隔月での顧問契約は毎月契約の一類型・派生型です。
前提や条件が合えばお得な契約になります。
ただし、前提や条件の判断は一方通行ではありません。
選択の余地 誤解がないか整理できてますか?
「ウチの会計はカンタンですよ」というお話はよくあります。
マユツバです(笑)。
ことばを補うと、
- 長年の経験による主観的な誤解
- できるはずの可能性の誤解
- 処理や考え方の誤解
といったことに気づいていないだけかもしれません。
私は現状、新規のお客様との契約では「隔月」は
原則として見送っています。
顧問料の節約も経営判断の一つです。
「隔月」での契約が合理的な選択になることもあります。
ただし、経営者だけでなく税理士とも前提や条件といった
選択の根拠を共有している必要があります。
税理士との顧問契約は長期に及ぶことが一般的です。
契約の検討に際しては、
- 期待・希望・コスパといった主観的な判断
- 経営状況・経理状態の客観的な検討
との兼ね合いを整理してみることがおすすめです。
お金の無駄だけでなく、無用なトラブルもスルーできます。
蛇足
アイキャッチ画像は「氷室」まんじゅうです。
石川県加賀地方では毎年7月1日に食べられています。
金沢市湯涌温泉ではリアル「氷室」開きも行われ、
毎年の風物詩となっています。
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