掃除を忘れても棚卸は忘れない!
今年の利益は期末で決定します!

掃除はなぜか「大」がついたりします。

棚卸は月次でも年次でもスッピンの表記だったりします。

厚化粧の粉飾では困りものですが(笑)。

棚卸を忘れない 利益は在庫の確定で決まる!

事業経営は売上などの収入、商品などの仕入や経費の支払いがあります。

収入や経費の支払いを集計すれば利益が算出できると感じられますが、
残念ながら誤解です。

模擬店などとは異なり、事業の継続を前提にする場合には、
在庫の確定などの過程が利益の算出に不可欠です。

  • 期首在庫+仕入-期末在庫=売上原価
  • 期末在庫=翌年・期首在庫

利益の算出は、売上からの経費のマイナスとシンプルなはずですが、

  • 売上-仕入=売上総利益、ではなく☓
  • 売上-(期首在庫+仕入-期末在庫)=売上総利益

と期末在庫の確定が欠かせません。

棚卸を忘れない 数量✕単価で確認!

期末在庫の「棚卸(たなおろし)」は字面だけをみると整理整頓、
掃除が関連しそうです。

まったく無関係ともいえませんが、会計上の重要な課題となります。

期末在庫は商品・原材料などを数量と単価により金額に置き換えます。

  • 期末在庫(額)=数量✕単価

「数量」は実地棚卸により直接数えて確認します。

「単価」は一般的に仕入れたときの単価を利用します。

商品や原材料ごとに数量と単価を確認して金額を合計すれば、
期末在庫の金額が確定します。

特別なソフトなどを使わずとも、手書きやExcelの利用でも足ります。

棚卸は数量の確認という実地・現場と計算のデスクワークでセットです。

棚卸を忘れない 利益も資金繰りも管理!

棚卸は税務会計目線では利益の確定の重要要素となります。

棚卸には他にも見逃せない役割があります。

たとえば、不良在庫の確認。

販売や使用に適していない在庫を廃棄処分することも
棚卸の役割です。

あるいは、資金繰りとの関連。

仕入・在庫の変動は利益の変動につながっています。

仕入の時期や数量、在庫の管理次第で利益だけでなく、
棚卸は事業の資金繰りとも関連します

棚卸は期末、「年次」では必須です。

利益や資金繰りの管理を強化する経営であれば、
「月次」での棚卸も行ないます。

毎月の売上などの収入や経費の支出だけを記帳していても
在庫の棚卸抜きでは利益や資金繰りは管理できません

現実に基づいた利益や資金繰りの管理には棚卸が必要です。

掃除を忘れても後でどうにでもなります(笑)。

期末・年末には在庫の棚卸の確定が優先です。

 

蛇足
アイキャッチ画像は散歩中に撮影したLEDの街灯です。
2024年(令和6年)私の住んでいる石川県は11月中旬より
雨や霙(みぞれ)、雪が降り続いています。
「弁当忘れても傘忘れるな」という土地柄どおりの天候です。
年末になり久々に青空を見られました。

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