白色申告から青色申告へは締め切りに注意!
インボイス対応も視野に入れる!

「3月15日」は日付だけでなく、曜日も気になります(笑)。

2023年(令和5年)は水曜日です。

鉛色の北陸(石川県)の空でも紅梅

白色から青色 良くも悪くもルーティン化

2月末から3月にかけては確定申告期の真っ只中です。

何かとバタつく時期ともいえます。

  • お願いしている資料が集まらない
  • これ経費にならない?
  • 申告しなきゃダメっすか? etc.

良くも悪くも毎年の光景です(笑)。

そうしたバタつきでさえルーティン化している
といった印象もあります。

ルーティン化している確定申告という面では、
小規模事業者の「白色申告」もあります。

決算書といっても損益計算を対象とした
シンプルな「収支内訳書」が中心です。

売上と経費の集計を確実に行うことで、
処理の負担は軽減できます。

「白色申告」は「青色申告」のような特典がなく
おすすめできる点がありません。

それでも、処理の負担の観点から「白色申告」を選択している
という方もおられるようです。

ただし、2023年10月からのインボイス制度を視野に入れると
「白色申告」から「青色申告」へ見直す余地があります。

白色から青色 損益計算とは別モノのインボイス

経理処理の基本的な考え方は業種や規模に関わらず
共通しています。

その一方で、効率性の観点から負担の少ない処理を選択する
という余地があります。

「白色申告」はその一例です。

ただし、選択した会計処理は固定的ではありません。

事業内容などの変化次第では再検討・再設定します。

たとえば、以下の場合には経理の見直しのきっかけです。

  • 金融機関からの融資(借入)
  • 雇用の開始
  • 消費税課税事業者への変更

上記の状況は、

  • シンプルな損益計算だけでは充分な経理処理を達成できない

といった段階に移る局面ともいえます。

会計処理、決算書の観点からは貸借対照表が無視できない状況
という一面があります。

消費税には、

  • 直接損益計算には影響しない・されない

という性格があります。

また、事業の損益とは別にして、

  • 納税
  • 還付

といった結果が生じます。

インボイス制度の開始は免税事業者であっても、
取引の環境を変化させる可能性があります。

免税事業者が課税事業者になる可能性もあります。

言い換えると、

  • 「白色申告」での経理処理を見直す

という可能性が広がります。

白色から青色 損益計算から消費税対応へシフト!

消費税の課税事業者といっても、

  • 原則課税
  • 簡易課税
  • 「2割特例」

と選択の余地があります。

留意したい点は、

  • 事業規模だけが選択の基準ではない

という点です。
 (消費税の簡易課税選択を売上高だけで決めない!)

いずれの選択をしても、「白色申告」者にとっては
処理の負担が増えます

見方を変えると、

  • 経理処理を効率化する
  • 納税負担を軽減する

といった仕組みへの期待が高まります。

所得税と消費税は別の税目ではありますが、
経理処理では連動することになります。

シンプルな損益計算中心の「白色申告」から
「青色申告」にシフトするきっかけとなります。

毎年「3月15日」は確定申告の締め切りでもあり、

  • 青色申告承認申請書

提出の締切期限でもあります。

インボイス制度は2023年10月からの開始ですが、
それを支える経理処理の選択はもっと前です。

インボイス登録を見据えている事業者であれば、
確定申告期からの経理の見直しがおすすめとなります。

 

蛇足
アイキャッチ画像は咲き始めた紅梅です。
撮影した日は雪が舞っていました。
それでも春は近づいています。

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