裏金や二重帳簿の疑いを防ぐ対策とは?
疑われない帳簿のルールと運用とは?
古典的な手口だからといっても廃れない行為があります。
まずは当事者にならない、疑われないことが大切です。
疑われない帳簿 古典的な手口でも廃れない
お金に関連した犯罪は多々あります。
横領・贈収賄・各種の詐欺等々、そして脱税…。
当事者ではなくとも、上記の行為が犯罪と直感的にわかります。
ややわかりにくい行為には、「二重帳簿」や「裏金作り」があります。
ストレートな犯罪というよりも、犯罪を構成する行為の一環
という点でわかりにくさを感じます。
帳簿は経営の実態を把握するために作成します。
経営の継続のために帳簿を作成しますが、
- 税務申告
- 銀行からの借入
- 出資者などへの報告
といった目的にも使用します。
経営の把握以外での利用のために実態と異なる帳簿の作成が
「二重帳簿」や「裏金作り」へとつながります。
疑われない帳簿 このルールで疑惑を回避!
上場企業などの外部監査が義務付けられている組織を除くと、
帳簿の作成は組織内部で完結することになります。
悪く言えば、ルーズな処理や悪意が表面化しない可能性があります。
とはいえ、犯罪者でない限りは真っ当な会計処理をしているはずです。
では、二重帳簿や裏金作りを疑われないための根拠とは?
と問われると答えに詰まるかもしれません。
以下はそうしたときの回答となります。
- 収入を除外していない
- 架空の経費を計上していない
- 「単一性の原則」に則って帳簿を作成している
「企業会計原則」という会計上のルールがあります。
「単一性の原則」はそのルールの一つです。
- 決算書などの形式は異なっていても(形式多元)
- 根拠となる会計帳簿は唯一つ(実質一元)
シンプルですが、「単一性の原則」が達成されていることで、
二重帳簿や裏金作りの疑いを防ぐことにつながります。
疑われない帳簿 ルールを運用できますか?
「単一性の原則」は一見するとカンタンそうな印象です。
犯罪者でもなく、悪意がなければ達成できそうです。
一方で、当事者の認識がストレートに伝わるとは言い切れません。
たとえば、「簡易簿記」。
売上を記帳する売掛帳や仕入に関連している買掛帳の作成と、
帳簿を取引や科目ごとに作成することになります。
複式簿記に比べて簡易簿記は直感的な処理ですが、
- 帳簿を作成している当事者以外にとっては、
- 会計の実質一元を把握しづらい
といったマイナス面があります。
会計帳簿の作成は経営の把握のため、経営当事者の利害が優先です。
同時に、経営当事者の利害には会計処理に疑いを持たれないことも含まれます。
誤解のない会計処理には複式簿記を含めた専門知識が必要です。
税理士によるサポートを検討してみることもおすすめです。
蛇足
アイキャッチ画像の「鮟まん」は鮟鱇(アンコウ)が具材の主役です。
ラーメンと同じく中華まんは「〇〇まん」のスタイルで
日本で独自の進化をしていますね。
美味しくいただきました。
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