赤字を早めに知っておく理由とは? 建て直し・損失繰越・住民税非課税
転んでもタダでは起き上がりません。
寝技から再スタート(笑)!
赤字お早めに 影響は所得税と住民税
誰もが知っている経営成績の分かれ目が
- 黒字
- 赤字
です。
経営や会計・経理・簿記を知らなくても
- 黒字がプラス
- 赤字がマイナス
と常識として知られています。
経営成績のプラスとマイナスを左右するのは
- 収入
- 経費
の差額です。
その差額が損益です。
- 収入 - 経費 = 損益
事業活動の損益が
- プラス → 黒字
- マイナス → 赤字
という図式です。
さらに、損益は所得税や住民税の計算上「所得」
ととらえておきます。
所得税も住民税も、
- 所得 × 税率 = 税額
という仕組みです。
所得のもととなる損益が赤字、マイナスならば
税額は発生しないことになります。
赤字お早めに 住民税非課税世帯とは?
経営状態が赤字であれば税負担は生じません。
一見すると、確定申告の手続きが無駄に思えます。
しかし、確定申告で青色申告を利用していると
- 損失の繰越控除
という特典があります。
翌年以降で黒字になった場合に、前年以前の赤字で
税負担を相殺できます。
(赤字がみえるなら来年の計画に盛り込む 損失を繰越控除で利用)
上記が関連するのは所得税です。
所得税の確定申告は住民税にも関連します。
所得がマイナスの場合、住民税も発生しないことになります。
住民税は市区町村が管理している税金です。
所得税にはない「住民税非課税世帯」という仕組みがあります。
自分が住んでいる自治体の名称と住民税で検索すると、
住民税の計算の仕組みが紹介されています。
世帯全体で住民税の負担が無い場合「住民税非課税世帯」
となります。
住民税非課税世帯では税負担だけではなく、
生活にかかわる負担の軽減措置が取られています。
- 国民保険料の軽減
- 介護保険料の軽減
- 高額療養費の軽減
- その他:健康診断の免除など
確定申告というと所得税や消費税の負担に集中しがちですが、
住民税や生活費の負担とも関連しています。
赤字お早めに 経営も生活も建て直す!
大企業の億や兆といった規模の赤字の金額をみていると
感覚が麻痺します。
フリーランス・個人事業主にとっての赤字は
抽象的ではありません。
経営の建て直し、資金繰りを早く見直して
手を打つ必要があります。
確定申告、所得税では青色損失の繰越控除が役に立ちます。
生活では住民税非課税世帯であることが負担の軽減につながる
可能性もあります。
赤字という現実は辛いのですが、早めに向き合っておくことで
経営でも心理面でもプラスにつながります。
蛇足
租税教室で登壇したときに小学生6年生から
- 税務署と税務課の違いとは?
と問われて驚いたことがあります(笑)。
シンプルに答えると課税管轄の違いです。
- 税務署-国税-所得税
- 税務課-地方税-住民税
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