ローカルベンチマークから経営行動計画書へ 非財務分析編

あっちへ行ったり、こっちに戻ったりです。


もう5月ですね。

ロカベン 非財務は対話で作成

コロナ禍2年目の2021年(令和3年)4月より融資環境が変化したことは以前お伝えしました。
(コロナ2年目は融資環境も変化しています 伴走型?、サポート会議?)

四半期ごとの経営者と金融機関とのコミュニケーションとともに、
「経営行動計画書」の作成が必須となったわけです。

この経営行動計画書の作成に当たって利用するツールが「ローカルベンチマーク」です。
ロカベンの財務分析については下記を参考にしてください。
(ローカルベンチマーク(ロカベン)とは? 財務分析編)

ロカベンは財務データといった定量的な分析だけでなく、
定性的な「商流・業務フロー」と「4つの視点」もあります。

定性的な分析というとピンとこないかもしれませんが、
経営者との対話を通じて作成する内容といえます。

ロカベン 商流・業務フローと4つの視点

まず「商流・業務フロー」をみていきます。
構成は大きく自社の業務と差別化のポイント、商流把握に分かれます。

業務フローでは、業務を営業や製造ごとに自社の特色をあげていきます。
差別化という視点で、自社の独自性や重視している理由を強調します。

商流把握では、仕入や外注から営業・販売を取引先と自社の関係を洗い出し、
取引先として選んだ理由と選ばれている理由をあげます。

次に「4つの視点」をとりあげます。
4つの視点を通じて自社の現状と今後の動向をことばにしていきます。
・経営者
・事業
・企業を取り巻く環境・関係者
・内部管理体制

財務分析での数字では見えにくい実態を伝える内容です。

4つの視点を総括することで現状認識と将来目標を明示します。
現状と将来目標のギャップが課題であり、今後とるべき対応策につながります。

商流・業務フローと4つの視点は相互に関連した内容です。
どちらも対話を通じて内容や特徴を深掘りしつつ作成します。

経営者であっても普段はことばにしていない自社の実態や将来を、
ロカベンを介して第三者である金融機関に向けて示します。

ロカベン 経営行動計画書につなげる

あらためて経営行動計画書をみてみると、

「2.現状認識」とロカベンのつながりがわかります。

また、「4.具体的なアクションプラン」もロカベンでの分析が裏付けとなります。

うっかりすると経営行動計画書とロカベンの2本立てと誤解しそうですが、
実質的にはロカベンを作成できれば、経営行動計画書へつながる内容です。

とはいえ、数字を扱う財務分析に比べて定性的な分析は経営者独りでは
表現しきれないこともあります。
長く経営してきた当事者(経営者)にとっての当たり前に第三者が無知だからです。

融資の際だけでなく、融資後の伴走(フォローアップ)でも誤解やギャップを防ぐためにも
経営者と第三者(金融機関・税理士)との対話が必要です。

 

蛇足
ロカベンの内容は金融機関だけでなく、税理士も知りたい内容です。

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