四半期の報告で経理って厳しくなる!?、という誤解

近づきすぎて見えなくなるってこともあります。

厳しくなる? 融資後の伴走は厳しいか?

2021年(令和3年)のコロナ禍はウイルス感染による病状もさることながら、
先行きの不透明さが不安をかきたてます。

ウイルスワクチン接種に期待が高まりますが、
効果が発揮されるまでの経営体力が不安になります。

経営体力は端的に言えば資金力、お金を支払えるかどうかといえます。

コロナ2年目は融資環境も変化しており、前年に比べて融資が厳しい印象かもしれません。
(コロナ2年目は融資環境も変化しています 伴走型?、サポート会議?)

とりわけ融資後の「伴走(フォローアップ)」が厳しいと感じるかもしれません。

厳しくなる? 厳しくなってきた!?、という誤解

2021年4月からの伴走支援型特別保証制度では、経営者と金融機関との
四半期ごとのミーティングが必須となっています。
(石川県限定の「伴走特別県保証」でも同じです)

融資後に金融機関が借り手に試算表を求めることはありますが、
制度として四半期での報告が組み込まれているわけです。

ちょっと話は飛びますが、税理士や会計士の勉強で
必ず出会うことばに「利害関係者」があります。

上場企業のように不特定多数の株主という利害関係者がいる場合には、
短期的な情報提供のためにも四半期決算の報告が必要です。
見方を変えれば、個人事業主や中小企業には四半期での報告は
馴染みがありません。

個人事業主や中小企業では、
・経営状況を確定させて税務申告を行うための決算(必須)
・業績を管理する月次決算(任意)
といった経理処理が一般的です。

これまで年次の決算のみを行ってきた場合では、四半期ごとの報告は
一見すると厳しい処理を要求されていると感じるかもしれません。

四半期ごとの報告で経理処理の負担が厳しくなるというのは誤解です。

ことばを補うと、経理のスピードが変わることと仕組みが必要になった
といえます。

厳しくなる? スピード感と仕組みを更新

経理処理が厳しいという場合、以下の2つの見方があります。
・判断基準が厳しい
・処理のスピードアップ

売上の除外や架空経費といった不適切な処理が無いのであれば、
経理処理の厳しさはスピードアップに求められます。

スピードアップ?

といっても、高速で電卓やキーボードを打鍵することではありません(笑)。

経理処理では、
・紙からパソコン・インターネット(オンライン)・ペーパーレス化へ
・金融機関に行くのではなく、インターネットバンキングへ
といった仕事の仕組みを更新することで達成できます。

これまで月次決算をしていた場合でも、仕組みを更新することで
仕事の負担やスピードを改善できるかもしれません。

先送りしてきた仕組みの更新をするきっかけになります。

 

蛇足
きっかけが何であれ、チャンスは逃したくないものです。

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