相続・贈与と事業承継をつなぐ貸借対照表!
青色申告決算書のオマケじゃありません!
「貸借対照表」は字面からもとっつきにくい
脇役の印象です。
センターとは言わないまでも、スタートに必須
の役割をもつことがあります。
前提はB/S 地味なオマケ?
損益計算書や申告書だけでなく、貸借対照表も大切にしましょう!
と言い続けています。
反応はイマイチです(笑)。
決算書の中でも欠かすことのできない貸借対照表ですが、
- 青色申告特別控除65万円に必要 以上
といった段階でとどまりがちです。
貸借対照表(Balance Sheet B/S)の作成では実務上、
- 複式簿記
- 会計ソフト
といった運用が伴うので直感的な損益計算書と印象が異なります。
税理士がすすめるからとりあえず決算書に付けておく、
といったオマケ扱いが珍しくありません。
前提はB/S 個人版事業承継!
流行り廃れとは関係無く、「家業」を継ぐことも
キャリアの選択肢です。
- 業務実績
- ノウハウ
- 設備一式
- 信用
- 評判
どれも一朝一夕に取り揃えることはできません。
家業を継ぐことでキャリア上の大幅なアドバンテージが
得られます。
「継ぐ」というキーワードから「相続」・「贈与」が
連想できます。
「相続」・「贈与」が連想されると税金の負担も
芋づる式にでてきます。
「口伝」のみでの承継であればともかくとして、
財産の相続・贈与が絡むと税負担が表れます。
一方で、円滑な事業承継を支える要望も根強くあります。
事業承継税制はそうした要望に応じた仕組みです。
要件を満たしてれば、
- 相続・贈与税の負担を猶予・免除!
と大きな効果が期待できます。
法人だけでなく、個人版事業承継の制度も整備されています。
個人版事業承継では貸借対照表に存在感があります。
「特定事業用資産」といった事業承継の対象資産は、
- 先代事業者が青色申告を選択
- 貸借対照表に計上した資産
という前提条件があります。
土地や建物、減価償却資産といった資産の計上の有無が
相続・贈与税の負担に波及します。
現在の事業者だけでなく、次代の事業者にも貸借対照表が影響する
ということもできます。
前提はB/S つながっていますか?
貸借対照表は一時点(決算日)の残高や価格を表示しています。
貸借対照表を一期分のみ単独で眺めてもピンとこない
かもしれません。
一方で、過去3~5年分の貸借対照表を並べてみると、
事業の変遷の結果が見通せます。
また、事業承継のために貸借対照表を起点にしてみると、
将来につながる決算書という性格がはっきりします。
貸借対照表には期間ごとの損益計算書をつなぐだけでなく、
- 事業を継ないでいく
といった役割の視点もあります。
中長期の事業活動を見通すために貸借対照表は欠かせない
決算書と言えます。
蛇足
「貸借対照表」を「賃借対照表」と誤記されることがあります。
「たいしゃくたいしょうひょう」で入力すれば間違えないはずです。
「ちんしゃく」や「ちんがり」で入力・変換している方は
まだまだ多いのかもしれません。
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