税金の話はしない・スルーがおすすめ!
親切心が仇になる!?
「仇になる」ということばはそれなりに使いますが、
読み書きには立ち止まってしまいますね(笑)。
親切心でもグッと踏みとどまることがベターなこともあります。
税金と親切 善意から始まる混乱
世の中は捨てたものじゃないと思えるときがあります。
不慣れな対応に戸惑っている方に無償でアドバイスをする
といったこともそのひとつです。
旅行先で道に迷っていたときに経路を教えてもらえれば、
文字通り道が開けます。
他人への親切心は持てるようにしておきたい思いがあります。
とはいえ、親切心からのアドバイスであってもおすすめしない
ということもあります。
たとえば、税金のアドバイス。
「〇〇すれば節税できる」といった類のアドバイスを
親切心からすることがあるかもしれません。
親切心かつ無償のアドバイスでも混乱の原因となるかもしれません。
税金と親切 申告と納税者有利
税金のアドバイスが目立つ税目は、
- 所得税
- 法人税
- 消費税
- 相続税
といった申告制度での税金です。
納税者自らが申告・納税する税目では、
- 納税者にとって有利な選択が可能
という場合があります。
たとえば、消費税の課税事業者の場合。
「本則(原則)」課税といった納税額の算出があります。
- 消費税納税額=(受け取った消費税)-(支払った消費税)
その一方で、売上高5,000万円以下であれば、
- 売上高と業種を基準に納税額を計算する
「簡易」課税制度を選択できます。
留意点は「選択できます」という点です。
ちょっと踏み込んでみると、
- 選択できない場合もある
- 選択が必須というわけではない
- 選択が有利になるとは言っていない
といった検討内容が見い出せます。
選択できる条件や制約、選択による結果を事前に検討する
といったことがともなうとも言えます。
上記の課税制度の選択では、
- 簡易課税が選択できる場合であっても、
- 直近の投資や経営状況次第では、
- 本則課税が有利なこともある
といったことが考えられます。
有利と思われる選択を機械的に適用してしまうことで、
かえって負担が大きくなることもあります。
税金と親切 踏みとどまる親切
納税者にとって有利な選択をすることはおすすめです。
ただし、断片的な情報や機械的な適用でのアドバイスは
当事者双方を不幸にする危険があります。
上記の消費税での課税制度の選択では、
- 当年度の税金だけでなく、
- 翌期間以降の投資や経営状況も含めて、
検討をしていくことになります。
消費税に限らず所得税でも法人税でも相続税でも同じことが言えます。
税金のアドバイスをしそうなときは踏みとどまることが、
かえって無用の誤解を避けることになります。
もし、何らかのアドバイスが必要と感じられたら、
- 選択の検討をしたか?
- 税理士に相談・依頼してみては?
といった一見遠回りな声掛けがおすすめです。
遠回りでも誤解の無い善意が伝わるはずです。
蛇足
2023年(令和5年)の夏は処暑を過ぎても依然とし猛暑です。
それでも「おせち」の予約の広告が出始めています(笑)。
秋の味覚を飛び越しているようです。
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