効率化に魅力や必要性を感じない理由とは?
根拠にツッコミや反論がおすすめ!

こうすると効率的になります!、という提案が
空振りどころかため息で返されることがあります(笑)。

効率化を選択しない根拠の深掘りをしてみると、
暗黙の前提がみえてきそうです。

垣間見た効率化「水田当番」

効率化二の足 農道を駆けるバイク!?

6月になり梅雨に入ると、私が住んでいる北陸・石川県でも
水田が青々としてきます。

春に植えられた苗が順調に生育していると素人目にもわかります。

そうした稲の成長期の夕方には水田の農道やあぜ道を
バイクが疾走しています。

運転しているのは主に農家の中高年の方です、

水田の水位の管理にバイクで巡回しているようです。

アイキャッチ画像のような機器もあるとはいえ、
人海戦術がメジャーなようです。

少ない人員で効率的に現場を管理するために
バイクの利用が選択されているようです。

私が子供の頃には見なかった光景です。

効率化二の足 すでに達成済み!?

私が従事している税理士業では税理士法の改正もあり、
ICTによる効率化を推進することが期待されています。

  • インターネットバンキング
  • クラウド会計ソフト
  • 電子申告
  • キャッシュレス決済
  • ペーパーレス化 etc.

上記は抽象的にはアナログからデジタルへの移行であり、
効率化・効率性の向上が成果となります。

どれも面と向かって否定されることはありません。

反面、消極的な抵抗は根強くあります。

変化に対する不安や導入コストへの心配だけでなく、

  • すでに効率的な状況!?
  • 変化させる必要性を感じない

といった反応があります。

感情的な反応というだけでなく、

  • これまでにトラブルが無かった
  • 銀行や郵便局が近所にある
  • 処理手順に慣れている etc.

と合理的な根拠があげられます。

あげられた根拠だけを判断の基準にすると、
新規の効率化が無駄にすらみえます。

うっかりすると、効率化の称揚が怪しげなセールス
と誤解されかねません。

誤解です(笑)。

現状の効率化の状況を深掘りする必要がありそうです。

効率化二の足 前提と想定外のあぶり出し

現状が既に効率化されているとはいっても、
ツッコミや反論をしてみることがおすすめです。

  • トラブルが無かった → 気づいていないだけでは?
  • 銀行が近所にある → 支店もATMも減少傾向
  • 処理手順に慣れ → もっと手軽な選択が可能

当事者が暗黙の前提としている現状がある場合、
現状以外の選択肢は他人事になりがちです。

問題がはっきりするのは暗黙の前提が崩れたときです。

たとえば、銀行の支店やATMが近所からなくなった場合。

あるいは、業務の引継ぎを予定する場合。

特定の状況や条件に慣れている方にとっての効率性が、
かえって非効率性の残存と判明するかもしれません。

現状が効率的に運営できている場合であっても、

  • 外部の状況や環境
  • 従事する担当者

といった変化を織り込むと評価は変わります。

仕事や業務が孤立していることはありません。

現状の効率性を疑う余地はあります。

建設的なツッコミや反論へアンテナを伸ばすことが
効率化へのきっかけになります。

 

蛇足
アイキャッチ画像は水田でみかけた機器です。
水田の水位管理の機器「水田当番」です。
安いお米が安定して手に入る背景の効率性が
ちらっと垣間見えた印象です。

蛇足2
2023年(令和5年)10月から消費税インボイス制度が
開始されます。
税負担だけでなく、経理処理の効率性という観点でも
業務の見直しのきっかけになります。

今週のスタエフ

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