税理士業界の収益構造 月次って何?

あたりまえなのかな、というところです。

似てるようで違う

税理士業界の収益構造 他の士業との違い

士業(さむらいぎょう)という分類があります。
コスプレを生業(なりわい)としているわけではありません。
税理士や会計士、社会保険労務士、行政書士、司法書士、弁護士などの資格を有してお客様からの依頼を遂行することを生業としている方を指します。

遂行する仕事の内容はそれぞれ別なのは言うまでもないことですが、違いは士業ごとで収益(売上)構造が異なることです。

たとえば、弁護士は会社との顧問契約もありますが、お客様からの依頼ごとに収益が発生するイメージが強い士業です。
(それゆえに、ドラマでも一話完結のストーリーが描きやすいとも言えます)
税理士と比較的近い士業の会計士は、監査法人が監査先企業との契約によって報酬が得られます。
現在では四半期決算(四か月ごとの決算)が義務化されてもいますが、上場企業などの開示義務を年間を通じて行うという点で一年契約が前提です。

士業といっても、収益構造は単発の依頼か、一年契約かなど特徴があります。

税理士業界の収益構造 月次って何?

税理士業界の収益構造は、相続などの単発での依頼もありますが、メインは通年での顧問契約です。
決算申告が必要なことから一年間を想定した契約となります。

税理士がサポートするお客様の場合、上場企業などのような四半期ごとの開示義務はありません。

とはいえ、税理士業界では「月次(げつじ)」での顧問契約がメジャーで、毎月一回の訪問が目立ちます。
法律や制度上義務付けられているわけではなく、税理士業界の営業スタイルとしてメジャーということです。

会社の経営上、一か月はまとまりのある期間と言えます。
たとえば、売掛金や買掛金の締め、源泉所得税や社会保険料の納付などです。
売掛金や買掛金、預り金(源泉所得税や社会保険の従業員負担分)を定期的にチェックすることや、各月ごとの経営成績を確認することから、「月次」という税理士の営業スタイルが定着していると言えます。

税理士業界の収益構造 他の選択肢を考える

会社での取引や税金・社会保険料の納付、経営成績の確認の面から税理士業界での収益構造は月次での顧問契約が中心です。

しかし、取引規模や取引形態、雇用状況の違いがある以上、月次での契約がすべてではありません。
とりわけフリーランス・個人事業主の方ならより柔軟な選択も考えられます。

また、税理士業界ではマイナーな報酬スタイルのタイムチャージも有力な選択肢となります。

新型コロナウイルスの影響もあって、最近はオンラインでの打ち合わせも増えています。

報酬だけでなく、月次「訪問」の面でも見直しは必要かもしれません。

 

蛇足
なぜか月極(つきぎめ)顧問契約という表現は税理士業界では見かけません。

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