確定申告の対策に「機が熟した」は不要です! 時間切れを防ぐコツとは?
未熟で見切り発車には理由があります。
未熟な柿
機が熟した 時間があるという誤解
「機が熟した」ということばにはプラスのイメージがあります。
ことばを補うと、新しいスタートのために充分準備ができている
ということを表しています。
理想的な状態を表しているようですが、現実の仕事や生活では
ちょっと棚上げしてもいいかもしれません。
「機が熟した」ということばの背景には、準備が整うまでの時間があった
という前提があります。
少し見方を変えると、時間があれば準備を整えてスムーズなスタートが切れる
という発想がありそうです。
なんとなく頭でっかちな机上の空論のように聞こえます。
機が熟した 未熟と見切り発車
新しくビジネスを始めたり、副業を開始すると始まるのが
確定申告とのお付き合いです(笑)。
税金の負担というと気が重くなる印象ですが、合法的に仕事の成果で
将来の資産形成につなげていく手続きでもあります。
負担の確認というよりも、成果と現状の確認のためにも
決算や税務申告は必要になります。
とはいえ、ビジネスや副業での活動に集中していると、
経理や税務申告を後回しにしがちです。
そうした状況をこじらせてしまいそうな、処理を先送りさせる要因に
確定申告は2月から3月のイベントといった印象があります。
2021年(令和3年)分の確定申告の受付は、2022年(令和4年)2月16日から
スタートします。
うっかりすると、お正月明けより確定申告の「機が熟した」などと
言いかねません。
誤解です。
機を逸(いっ)しています(笑)。
節税や将来の資産形成につながる対策は、年内でしか行えません。
年明けの処理は、年内での対策を確定申告につなげる書類上の手続きに
とどまります。
言い換えると、確定申告で準備は事業活動の成果が未熟なうちに
見切り発車で行なっていくことになります。
機が熟した 締め切りは複数を設定する
あえて言い切ってしまうと、確定申告の対策に「機が熟した」
という発想は不要です。
本来できる対策の時間をロスしてしまいます。
ビジネスの成果がはっきりわかった後ではなく、進行している状況と
予想を織り込みながら対策をとる必要があります。
さらに、対策は年内というだけでは、
- 漠然としていて
- 現状の把握に追われる一方で
- 具体的な対策の検討ができず
結果的に時間切れになりかねません。
時間切れを防ぐためには、複数の締め切りを設定することがおすすめです。
10月・11月・12月と有効に使える時間のなかで締め切りを作っていくと
とるべき対策を取りこぼさずにすみます。
蛇足
柿が赤くなると医者が青くなる、ということばがあります。
私も2021年8月と9月にコロナワクチン接種を済ませました。
柿が熟する頃には、感染が収まっていてほしいですね。
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