相続税で心配なしは幸いだろうか?
相続問題解決の機会を見逃しているかも!?

問題はないに越したことはありません。

健康診断でも異常なしなら安心ですしね(笑)。

とはいえ、問題の発見が解決の機会にもなります。

おいしい機会は逃さない(Sable MICHELLE)

機会の見逃し 税金だけがトラブルの原因か?

正確で体系的な知識や理解は不足している対象の場合、
不安や恐怖が先立つことが一般的です。

たとえば、健康診断(笑)。

診断の結果、想定外の数値や検査結果が示されると、
慌ててウェブで情報収集するかもしれません。

あるいは、相続税。

相続税申告を大手メディアなどがとりあげていると、
遺産分割や税負担、税務調査で不安となります。

その裏返しに、相続税の負担がないことがわかると、
ホッとするかもしれません。

  • 遺産額が基礎控除の範囲内
  • 配偶者の特例などで税負担なし

相続税の心配がなくなるのは幸いです。

とはいえ、相続問題がなくなっているかは別問題です。

機会の見逃し 税金以外の火種はないか?

相続する財産は相続税の手続きでは「数値化」されます。

家であれ、土地であれ、株式であれ、評価の基準を踏まえて、
金額に置き換えて処理していきます。

相続税の処理が税負担額算出を目的としているためです。

一方で、相続税申告の処理で数値化された財産評価だけが
相続後の負担につながるとは言えないこともあります。

たとえば、空き家。

別居していた被相続人の住んでいた家を相続した場合、
相続後には相続人が管理する対象となります。

固定資産税などの直接的なお金の負担だけでなく、
「特定空き家」問題への対応も含まれます。

あるいは、農地や山林。

現状を知らないままに相続する可能性もあります。

税負担も無視できませんが、売買対象としての可能性が低く、
活用が難しい可能性があります。

さらには、祭祀財産。

墓地・墓石といったお墓や仏壇などは相続税財産としては
対象外となっています。

とはいえ、こちらも相続人が管理する対象です。

相続と関連したお金の問題では相続税は注目を集めますが、
税負担は相続問題の一部です。

機会の見逃し 機会を見逃さない

相続問題は忌避感が強くタブー視されやすい対象です。

過大な税負担が想定されないのであれば先送りしたい
といった心情もあります。

他方で、相続開始以前だからこそ対応しやすい対象もあります。

たとえば、不動産の名義。

先代の名義のまま放置されている不動産の名義変更は
過去の相続問題として取り組めます。

過去の相続問題を放置しない、先送りしないことが、
結果として次の相続対応につながります。

相続による税負担が生じないのであれば不幸中の幸いです。

ただし、相続問題なしとは言えないかもしれません。

相続問題を話す機会を見逃さないことがおすすめです。

 

蛇足
農地や山林の相続は財産評価や税負担もさることながら、

  • どこにあるの?

といった段階から対応が必要だったりします(笑)。
被相続人の認識も明瞭とは言い難い可能性もあるので、
早めの確認がおすすめとなります。

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