先任の経理担当者に後任は何を尋ねるか?
How>Whyと別解のすすめ
定番の問題でも解決が固定されているとはいえません。
実務では「別解」の選択に魅力があります。
先任から後任へ 定石通りに引き継ぎできるか?
仕事にはトラブルがつきものです。
定型業務はトラブルが少ない印象ですが、例外はあります。
たとえば、経理担当者の引き継ぎ。
一定以上の知識や経験がある先任者から後任者への引き継ぎであれば、
- 日次・月次・年次ごとの業務
- 他の業務・担当との関連
- 取引先 etc
といった情報をマニュアル化して伝えていくことになります。
定石と言えますが、理想的な展開とも言えます。
先任から後任へ Howを優先する
大規模な組織であれば、業務の引き継ぎは予定されています。
一方、個人事業や組織規模が大きくない場合、状況が異なります。
先任と後任の知識や経験が一致していないどころか、
そもそも業務の水準を満たしているかも不確かです。
とはいえ、そうした状況でも経理業務を引き継ぐ場合、
- 先任担当者がどのように業務を行っているか?
という視点から確認することになります。
「どのように」は「How」からのアプローチと言えます。
- これってどうやるんですか?
現実に実行されている業務の確認が優先です。
現状の後追いからのアプローチなので、先任者が応えられます。
また、後任者にとっても業務の停滞が避けられます。
逆に避けたいアプローチは「なぜ(Why)」です。
- なぜ、この処理をするんですか?
理由や根拠に迫るアプローチは本質的です。
問題は「本質」です。
処理の判断基準にまで遡って説明することになります。
経理業務であれば、最小限といっても会計・税法が関連します。
処理の根拠を「なぜ(Why)」といったアプローチから迫ると、
- 先任者が必ずしも応えられない
- 後任者が必ずしも理解できない
と引き継ぎが停滞してしまいます。
先任と後任とでかえってギクシャクした関係にもなりがちです。
担当者間だけでできる引き継ぎには限界があります。
先任から後任へ 別解は外部から
業務を引き継いだ場合、従来の処理の達成だけでなく、
業務の改善にも関心が強まります。
- 効率性の向上
- コスト削減
- 時短
- 未着手の処理の開始 etc
後任の担当者の試行錯誤が必要になりますが、限界もあります。
とくに「なぜ(Why)」といっと疑問や不安の解決には、
専門知識や経験が必要にもなります。
解決には外部の専門家、税理士への依頼も選択肢となります。
自問自答だけでは無限ループしがちな試行錯誤を
具体的な成果につなげていけます。
先任担当者とは異なる「別解」も見出だせるかもしれません。
蛇足
アイキャッチ画像は一見すると満月です。
実態はバッティングセンターの野球ボールのオブジェです。
(「金沢ドームスタジアム(石川県野々市市)」)
年中お月見ができそうな雰囲気でした(笑)。
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