消費税が還付になる理由が説明できますか?
誤解を防ぐ申告がおすすめ!

「還付」は「節税」よりも魅力が感じられます。

とはいえ、その魅力は納税者目線です。

課税当局との視点や温度差を知っておく必要があります。

還付の説明 本則課税のご利益

消費税は理屈はともかく、現実には厄介な税目です。

納税額の基本的な考え方はシンプルです。

  • 納税額=(受け取った消費税)-(支払った消費税)

現実には上記の本則課税にも非課税・不課税の対象外があったりと
煩雑な仕組みがあります。

簡易課税や2割特例といった課税売上高や事業区分で税額が決まる
といった方式に比べて事務負担は大きくなります。

一方で、本則課税には「還付」が生じることもあります。

  • 受け取った消費税<支払った消費税

税務申告に力が入りそうです(笑)。

還付の説明 違いを感じる特殊事情

消費税の申告の結果、「還付」となるのは、

  • 売上の急激な減少と経費の支出
  • 多額の固定資産の購入等による支出
  • 輸出免税

といった可能性があります。

申告書だけでなく「消費税の還付申告に関する明細書」を作成することになります。

「確定申告書等作成コーナー」も還付申告に対応しています。

「受け取った消費税」である課税売上高の取引を提示します。

取引金額100万円以上の取引先が対象です。

同様に「支払った消費税」の課税仕入分もあります。

課税売上高との違いは取引先の「登録番号(インボイス番号)」が求められる点です。

仕入税額控除を担保するインボイス制度の面目躍如ともいえます。

納税者目線と課税当局目線の違いがわかるのは「特殊事情」欄です。

還付申告がノーマルな申告ではなく「特殊事情」の反映という位置付けです。

還付の説明 食い逃げ防止のみなし譲渡課税

事業経営の動向次第で消費税が納税になることもあれば、
還付になることもあります。

誤解の無い取引や税務申告の準備がおすすめです。

たとえば、事業の廃業を予定している場合。

建物や設備の撤去に多額の費用が見込まれることがあります。

売上高との都合上、還付申告も想定されます。

本則課税での処理や申告だけでなく、取引資料の保管も必要です。

廃業時は「みなし譲渡」といった誤解を避けることにも考慮する必要があります。

個人事業主が事業用で購入した資産を廃業時に私的に流用すると、
課税売上高の対象となります。

廃業の計画段階で還付を期待して私的流用を期待した支出をしても、
捕らぬ狸の皮算用どころか弱り目にたたり目となります。

消費税の本則課税選択時は還付申告が可能です。

ただし、事業との整合性や妥当性を課税当局に示す必要があります。

還付申告にも誤解を避ける準備や対策がおすすめです。

 

蛇足
アイキャッチ画像は3月3日桃の節句の光景です。
石川県では3月の雪は珍しくありません。
それでも新緑と雪はミスマッチですね。

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