個人事業主も予納ダイレクトで天引き!
納税資金準備もオンライン・キャッシュレス!

記事の投稿は3月の確定申告期ですが、来年への対策です(笑)。

シンプルな発想をシンプルに実行する選択肢があります。

先を見ているアオサギ

個人も天引き 金額に一喜一憂?

確定申告期の定番の光景ですが、お客様に納税額を伝えると、
反応の違いがあることに気付かされます。

驚く方もあれば、ホッとされる方も。

金額の大小により反応に違いがありますが、

  • 納税額を想定できていたか?
  • 納税資金に不安はないか?

といった分かれ目があります。

所得税は比較的想定の範囲内での負担が多いようです。

事業所得での納税は損益計算を基礎にしています。

  • 売上-経費=利益≒所得
  • (所得-所得控除)✕税率=所得税

損益の概算額が把握できており、所得控除の変動が小さければ、
納税額の予想はつきやすい傾向があります。

一方、消費税。

損益計算ともお金の入出金ともストレートにはつながりません。

本則課税や簡易課税と納税額の計算に選択の余地があります。

簡易課税は課税売上高から納税額を算出する仕組みですが、
事業区分次第で金額が変わります。

インボイス制度開始とともに2割特例も選択肢となりました。

2023年度(令和5年度)は10月から12月分のみが課税対象ですが、
2024年度以降は1年間の取引が対象となります。

納税額の想定を誤認すると、申告期に資金繰りが厳しくなるかもしれません。

シンプルな対策ですが「天引き」が有効です

個人も天引き 予納ダイレクトを利用!

給与所得者からの税徴収が効率よく継続している背景には
源泉徴収制度があります。

いわゆる給料から税金・社会保険料の「天引き」です。

給与所得者だったときを思い出すと、愉快な印象はありません(笑)。

とはいえ、納税や納付漏れといったトラブルを避ける効果はありました。

個人事業主には予定納税や中間納付といった仕組みはあります。

しかし、基本的には毎年の確定申告が納税機会となっています。

事業取引とは別に、納税機会を先送りできているわけです。

あえて納税機会を前倒し・「天引き」する選択肢があります。

予納ダイレクト」の利用です。

「ダイレクト納付」を利用できれば、選択可能な仕組みです。
 (ダイレクト納付でサクッと納税する!)

所得税・法人税・消費税、贈与税にも対応しています。

ダイレクト納付と同じように「e-Tax(WEB版)」より利用できます。

「申告・申請・納税」より「ダイレクト納付を利用した予納の申出」に進みます。

「新しく予納の申出を行う」を選択。

税目と課税期間を選択します。

予納ダイレクトは当年分の納税が対象です。

2024年(令和6年)に対する予納であれば、課税期間は令和6年1月1日~12月31日です。

予納日と金額、引落口座を設定して登録します。

48回分の設定が可能です。

個人も天引き 帳簿・決算書・申告書をご確認!

消費税インボイス制度開始後、取引の都合上課税事業者となった
といったケースが急増しました。

消費税インボイス制度に対応した記帳や申告書作成が必要になり、
納税の負担・対策も必要となりました。

予納ダイレクトは税負担額の軽減には貢献しません。

とはいえ、定期的な「天引き」での納税資金の確保により
納税での資金不安を少なくできます。

予納額は経営判断の対象となります。

簡易課税や2割特例での納税負担額は想定しやすいものの、
年間の合計売上高だけでなく、変動や傾向も検討対象です。

確定申告で決算書・申告書の作成や提出、納税が完了するとホッとします。

決算書・申告書をお蔵入りにしたいかもしれません(笑)。

保管・ファイリングの前に「今年」分の申告準備がおすすめです。

「予納ダイレクト」の選択がプラスになるかもしれません。

 

蛇足
アイキャッチ画像は近所で見かけたアオサギです。
石川県の3月は寒い季節ですが、鳥の動きは活発になっているようです。

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