経理の引き継ぎができない理由と解決方法とは?
緩衝材と交通整理の役割!?
丁寧に伝えている・教えているつもりだったはずなのに、
いつのまにか声が大きくなっているかもしれません。
深呼吸してから、ご一読願います(笑)。
引き継ぎ 丁寧なはずだったが…
仕事を進める上で必要だけど、なかなか慣れることができないのは
仕事の引き継ぎかもしれません。
定期的な人事異動のある組織であればともかく、
- 小規模
- 個人経営
- 家族経営
といった環境では引き継ぎに慣れる機会は少ないはずです。
たとえば、経理業務。
事業でのお金を取り扱うため、引き継ぎに際しては
相当の注意を払うはずです。
その一方で、先任者(現担当者)と後任者の間のやりとりで
ギクシャクすることは珍しくありません。
丁寧に引き継ぐつもりだったはずの先任者の声が
だんだん大きくなっていくこともあります(笑)。
引き継ぎ 不安が見える化してしまう
業務の引き継ぎをする上では経験による差異は無視するはずです。
先任者から後任者に対しては理解力を期待するでしょうし、
後任者は先任者の知識や経験に関心が集中します。
先任者と後任者の間で引き継ぎの合意がとれていれば、
一見すると問題はなさそうです。
しかし、実際の引き継ぎ過程では両者のやりとりが
ギクシャクすることがあります。
原因の一つに両者のもっている知識への不安があります。
経理業務の一環である記帳・帳簿の作成といっても、
- 複式簿記
- 発生主義
- 借方・貸方
- 貸借対照表・損益計算書
- 会計処理と消費税の処理の並行
- 日常の記帳・月次決算・年次決 etc
と確認すべき知識や発想は多々あります。
表面上の経理処理だけを伝えることはできそうですが、
- 判断や処理の根拠がわからない
- 状況や制度の変更にともなう選択ができない
といった後任者の不安には応えられません。
先任者が表面上の処理だけでなく、根拠や判断の基準も伝えられる
ということは期待過多といえます。
先任者・後任者双方への期待が膨らみすぎると、
不安が見える化してしまいます。
かえって引き継ぎが停滞します。
引き継ぎ 緩衝材と交通整理の役割は?
経理業務の引き継ぎでギクシャクした場合であれば、
税理士によるサポートがおすすめです。
先任者と後任者の知識・理解や経験の差異を考慮しながら、
無理のない・効率的な引き継ぎが可能になります。
また、制度の変更や最近の処理の技術を踏まえて、
これまでの状況を更新する提案も期待できます。
先任者と後任者でギクシャクと膠着しがちな引き継ぎには
緩衝材や交通整理役の参加が有効な選択になります。
サポート役として税理士が参加することで、
- 現状を踏まえつつ
- 制度や技術の更新を図る
といった先任者と後任者のWin-Winの引き継ぎが期待できます。
蛇足
2023年(令和5年)は私の住んでいる石川県でも猛暑の夏です。
お盆前ながら稲穂が垂れ下がってきました。
新米が店頭に並ぶ時期も早くなるかもしれません。
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