確定申告の依頼=申告書の作成、は誤解です!
確定申告は慌ただしいイベントです。
ちょっと一呼吸がトラブルを防いでくれます。
申告書の作成依頼 申告書は成果の一つ
毎年のことですが確定申告を迎えると慌ただしくなります。
税理士の目線では1月は確定申告の準備だけでなく、
- 給与支払報告書
- 法定調書
- 償却資産税
といった処理もあります。
上記に加えて1月末以降は確定申告への対応で、
- 税務署での電話相談
- 市役所などでの申告対応
- 商工会議所での申告対応
とイベントが重なります。
私も市役所や商工会議所での対応に参加する予定です。
そうした確定申告の支援業務では、
- 申告書の作成と電子申告
が業務の成果といえます。
来場される納税者の方も申告書の作成と提出(電子申告)を
期待されています。
年一(ネンイチ)での税理士会のご依頼も同じように
決算書や申告書の作成依頼といえます。
上記の考え方は間違いではないのですが、
もうちょっと広い視野に魅力があります。
申告書の作成依頼 ニセ税理士事件 in 金沢市
先日、私の住んでいる石川県でニセ税理士事件がありました。
無資格者が報酬を得て、確定申告書作成した事件です。
上記の事件の残念なところは、無資格者の行為だけでなく、
依頼者側の依頼の着地点、成果のとらえ方です。
確定申告の依頼=申告書の作成、の図式では誤解があります。
ことば足らずの印象です。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を一度でも使ってみると、
申告書の作成が困難という印象は薄れます。
スマホやマイナンバーを使った認証やオンライン上での処理ができると、
申告書の作成は最小限の入力で転記や集計ミス無しで達成できます。
手書きで電卓(そろばん?)を使って申告書を作成していたときとは
時間と労力の大幅な削減、効率化に変わっています。
言い換えると、申告書を安く早く作れることは
セールストークとしてはパッとしません。
申告書の作成依頼 本当に残す成果とは?
確定申告のみを対象に税理士に依頼することには合理性があります。
- 手間や労力が削減できる
- 顧問契約に比べて安い
- 申告書は品質が期待できる
- 納税の義務が達成できる
上記をプラスでとらえる背景には、確定申告の依頼=申告書の作成、
確定申告はコスト、マイナスのイベントという発想があります。
2~3月の確定申告期だけの視野ではマイナスの印象が強まります。
通年、さらに将来まで視野を広げると確定申告の印象は変わります。
たとえば、節税。
事業の経費だけをとりあげるだけでなく、
- ふるさと納税
- 国民年金基金
- 小規模企業共済
- iDeCo
といった所得控除での選択の可能性があります。
納税者の意向を反映した成果を残すことができることも
確定申告の成果となります。
確定申告期は申告書以上の成果を残すための選択を考える
時期でもあります。
蛇足
ニセ税理士はどうやって営業してるんでしょうか?
SNSやウェブ上での集客以外のルートがあるんでしょうね。
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