電子帳簿保存法対応の索引簿をサクッと準備!
コマンドプロンプトとExcelへコピペで作成!
やってられんなぁ~、といった気の重くなる処理でも、
じわじわと攻略法が開発されていきます。
特別なアプリやサービス、AIを用いないアプローチもあります。
索引簿攻略 2024年1月より義務化
2023年(令和5年)は10月より消費税インボイス制度が始まりました。
個人であれ法人であれ事業者にとっては無視できない制度変更でした。
反面、インボイス対応は全事業者への義務ではありません。
消費税の免税事業者でありインボイス対応しない選択もありです。
一方、「電子帳簿保存法」は税負担額に直接影響しませんが、
事業者全体に義務化される大きな制度変更です。
義務化として課される負担への対応が迫られます。
とはいえ、全ての事業者が一律に対応できるわけもありません。
要件は緩和されて始まります。
その中でも電子取引データ保存と関連の処理には対策が必要です。
ザックリ割り切れば難しい対応ではありません。
- 受け取った電子データ(PDFファイルなど)は削除しない
- 国税庁の「事務処理規定」を備えておく
それでも気がかりの一つが電子データの「索引簿」の作成です。
売上高が5,000万円を超える場合には準備が必要です。
索引簿攻略 手持ちのツールで作成する!
「索引簿」は電子データの一覧をExcelなどで下記の要件を満たして作成します。
- 取引の日付
- 取引先
- 取引金額
少ない項目のようですが、索引簿の作成を漏れなく続けることは負担です。
取引のデータをファイルで保存しておくことで索引簿の作成につなげる
といった扱いが現実的です。
索引簿は、
- データのファイル名を整理しておき、
- コマンドプロンプトからファイル一覧のデータを作成して、
- Excelに貼り付けて編集する
といった3ステップで作成できます。
■第1段階では、データのフアイル名を整理します。
- 日付,取引先,金額 ← カンマ区切り
- 例:20231220,金沢商事,110000
一つのフォルダに対象となるデータをまとめて保管しておきます。
■第2段階では、コマンドプロンプトを利用してファイルの一覧を作成します。
エクスプローラに「cmd」と入力してエンターキーで実行すると、
コマンドプロンプトが表示されます。
ここでビビってはいけません(笑)。
下記のようにコマンドを半角英数で入力してエンターキーで実行します。
- tree /f > 〇〇.txt
- 「e」「f」「>」の直後に半角スペース
- 〇〇は適当なファイル名(例:請求書一覧)
自動的にフォルダ内にファイル一覧を記載したテキストファイルが作成されます。
このテキストファイルを開いて、保存しているファイル一覧のデータをコピーします。
■第3段階では、コピーしたデータをExcelに貼り付けて編集します。
Excelの「貼り付け」‐「テキストファイルウィザードを使用」を使います。
「区切り文字」で「コンマ」を選択してプレビューを確認して「次へ」。
「列のデータ形式」を「日付」にしてから「完了」。
とりあえずデータの一覧がExcelに反映されました。
データの貼り付けが完了した後は、
- 見出し行の追加
- 不用なデータ(「pdf」)を置換で消去
- 一覧をテーブル化 ← 表を選択して「Ctrl+T」
- 金額を3桁区切りにする
といった加工を加えれば索引簿作成は完了となります。
置換は列を選択して「Ctrl+H」で起動、「置換後の文字列」は空欄で処理します。
金額の3桁区切りも加えておきます。
テーブル化しておくことでデータの検索も可能です。
索引簿攻略 試行錯誤で逆行させない!
電子帳簿保存法への対応が全く負担にならない対応もあります。
アンチ・ペーパーレス化、完全紙・書面対応です(笑)。
電子帳簿保存法への対応で不安を感じることはありません。
とはいえ、取引をアナログ対応に限定してしまうと、
- コスト負担
- 効率性低下
- 取引先の限定
といった長期でのマイナスの影響が明らかです。
電子帳簿保存法は時限的ではなく、長期的恒久的な制度です。
電子データ保存の義務化は業務の見直しや更新が今後も続く
といった過程の一つです。
業務を逆行させない試行錯誤はこれからも続きそうです。
蛇足
索引簿の作成には上記以外の攻略法も開発されています。
ウェブで検索してみると参考になります。
「集合知」の好例ともいえそうです。
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