会計ソフトの導入と乗り換えは優先課題か?
悩んだ挙げ句に期待外れ!?
会計ソフトは利用すれば便利そうだけどとっつきにくい
という印象があります。
ソフトの導入や乗り換えも検討課題になりますが、
一呼吸置いてみる余裕もおすすめです。
選択と乗り換え 事実上必要なツール
どこにも書いてなければ、取り決めもないにもかかわらず、
現実には必要不可欠といったモノがあります。
たとえば、地方で仕事や生活をする場合の車。
私は石川県加賀地方で税理士業を営んでいます。
鉄道やバスといった公共交通機関もありますが、
ここ数年間利用した記憶がありません。
車無しではちょっとした買い物ですら不自由します。
同じことは「会計ソフト」にも当てはまります。
税理士は電卓を片手に集計と転記作業の連続の印象がありますが、
現実には電卓の出番はほとんどありません。
会計ソフトへの入力やデータのインポート・取り込みが優先です。
- 入力
- 集計
- 転記
- 出力
会計ソフトの機能は上記であり、どのソフトでも共通しています。
ソフトがインストール型とクラウド型、付随する機能の違い、
導入・維持コストの違いがあるくらいとも言えます。
選択と乗り換え タイミングより重視すべきは?
会計ソフトの選択をめぐっては、導入や乗り換えのタイミングで
検討課題となります。
会計処理といっても副業などで扱う金額が小さい場合には、
Excelや手書きでも処理可能です。
生活を支える基盤としての事業であれば扱う金額も大きくなり、
投資・借入・雇用の管理も増えていきます。
また、2023年(令和5年)10月より消費税インボイス制度が始まり、
事業規模より取引先次第でインボイス対応が必要になりました。
税務申告の処理を見据えれば、消費税を含めた会計処理が効率的です。
インボイス対応での外部環境の変化もソフトの見直しのきっかけですが、
「法人成り」などの事業運営でもソフトの見直しのきっかけとなります。
「個人」では暦年、「法人」では事業年度を乗り換えのタイミング
ととらえると無理がありません。
一方、会計ソフトの導入や乗り換えが自己目的化しないことがおすすめです。
選択と乗り換え わかりますか?
悩み抜いてようやく買った車やパソコンであっても、
日常生活ではあっさり気にしなくなります(笑)。
会計ソフトにも当てはまります。
ソフトの利用が目的化してしまうと期待外れとなりがちです。
ルーティン化しがちな経理処理を効率化できても、
実益を感じにくいからです。
会計ソフトへの入力は経営の実態を見える化する過程です。
実態の確認や分析、将来に向かって手を打っていくことが
本来のソフトの利用の目的です。
会計ソフトの導入や現状の不満からの乗り換えは検討課題ですが、
- 会計処理で今抱えている不満は何か?
- どんな問題を解決したいのか?
といった検討がソフトの導入や乗り換えよりも優先です。
会計・税金の知識や運用のサポートが必要になります。
期待通りの成果につなげるために税理士のサポートが有効になります。
蛇足
好みや欲求をことばにして表現することにも知識が必要です。
税理士に限らず士業ではお客様の要望の「翻訳」が欠かせません。
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