確定申告のシステム障害は人災で割り切る!
確定申告ってまだやってたの?、
だったら本記事はスルーOK(笑)。
全角入力という罠!?
確定申告と人災 ホワイトデー・ショック
2022年(令和4年)3月14日(月)に国税庁のe-Taxでシステム障害が
発生しました。
確定申告締め切りの目前でのトラブルということで注目されました。
令和3年分の確定申告は4月15日まで個別延長が認められているものの
ご存知ない方も多いかもしれません。
期限後の申告では、青色申告特別控除が利用できなかったり
延滞税がかかるといったマイナスの影響があります。
慌てられた方も多かったかもしれません。
申告・納税意識と締め切りは折り合いの悪い関係です。
ホワイトデーのほんわかとした雰囲気も吹っ飛びます。
確定申告と人災 対処は落ち着いて
システム障害に対しては国税庁より対応方針が示されました。
電子申告では「特記事項」に、紙の申告書では第一表上部に
- 「e-Taxの障害による申告・納付期限炎症申請」
と一行追加すればOKです。
なお指示通りであれば「e-Tax」ではなく、「e-Tax」と全角入力です。
(Shift+「無変換(スペースキー隣)」より全角入力が可能です)
コロナ禍による4月15日まで確定申告期限の延長と同じ措置です。
(令和3年分確定申告の期限延長は「簡易な方法」で可能に!)
申告の締め切り期限という点では慌てることはありません。
とはいえ、確定申告は申告書の提出と納税がセットです。
コロナ禍での「簡易な方法」による延長申請で納付期限が示されています。
申告書提出日=納付期限、ということで注意が必要です。
今回のシステム障害では振替納税の振替日が示されました。
お金をやりくりする時間的な余裕はありそうです。
ただし、延納を利用する方には注意が必要です。
振替納税で延納を利用する場合、通常であれば4月と5月での口座引き落としです。
申告期限を延長すると、延納による分割効果がなく全額一括引き落としとなります。
口座の残高には注意する必要があります。
確定申告と人災 最善手は締め切りの無視
「天災は忘れた頃にやってくる(寺田寅彦)」という名フレーズがあります。
地震や水害などの自然災害が起きたときによくとりあげられます。
今回のシステム障害の原因はまだわかっていません。
なんとなく天災のようにもみえます。
残念ながら誤解です。
システム障害は予見できない対象です。
その一方で、申告期限は明白でした。
当局の申告期限が無視して早期に申告を完了していれば
今回のシステム障害には気づきもしません。
締め切り直前のシステム障害に直面するという状況は
人災と割り切ることができます。
それって後知恵なんじゃない?、と思われたのであれば
確定申告処理の改善の余地は大きいはずです(笑)。
春から経理も心機一転がおすすめです。
蛇足
シンプルな文言を一行追加しての措置はあくまで保険です。
保険は未使用がベストです。
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